![]() バイオマーカー検出
专利摘要:
哺乳動物の有機リン酸化合物への暴露を示すバイオマーカーを検出するための方法、組成物および製品を提供する。有機リン酸化合物には、農薬、それらの代謝物および高度に反応性の有機リン酸系化合物が含まれる。本発明の一態様では、バイオマーカーは、有機リン酸化合物と、アセチルコリンエステラーゼを含むセリンヒドロラーゼのようなポリペプチドとの相互作用から生じる。そのようにして誘導されたバイオマーカーと、バイオポリマーに結合した受容体を含む光センサとの相互作用は、バイオマーカーの存在を報告する光学的読み取りを生じる。本発明の一態様では、ポリ−ジ−アセチレンポリマーのようなバイオポリマーに結合する受容体は、バイオマーカーを選択的に認識する抗体である。 公开号:JP2011511930A 申请号:JP2010534008 申请日:2008-05-15 公开日:2011-04-14 发明作者:チャールズ,エム. トンプソン,;ナジ,ジョン,オー. 申请人:アテリス テクノロジーズ,エルエルシー;トンプソン,チャールズ,エム.;ナジ,ジョン,オー.; IPC主号:G01N33-53
专利说明:
[0001] 発明の分野 本発明は、ポリペプチドと、ポリペプチドを共有結合で修飾する化合物またはその代謝物との相互作用から誘導されるバイオマーカーを検出するための方法およびデバイスを提供する。開示する特定の実施形態は、バイオマーカーを認識し、そしてバイオマーカーの結合時に光学特性が変化するバイオポリマー材料に固定化される抗体を組み入れる光センサを使用する、アセチルコリンエステラーゼのようなセリンヒドロラーゼと、有機リン酸系農薬または反応性有機リン酸系化合物のような有機リン酸化合物との相互作用から生じるバイオマーカーの検出である。さらに、バイオマーカー検出のためのデバイスに使用されるかまたは組み入れられるバイオセンサデバイスおよび光センサモジュールについても開示する。] [0002] 本発明の特定の実施形態では、バイオマーカーは、酵素と自殺型阻害剤との相互作用後のセリンヒドロラーゼの共有結合修飾から生じる。より特定の実施形態では、バイオマーカーは、アセチルコリンエステラーゼのようなセリンヒドロラーゼと、自殺型阻害剤として作用する有機リン酸化合物またはその代謝物との相互作用から生じる。] [0003] 優先権出願の相互参照 本出願は、2007年11月14日に出願され、その全体が参照により本出願に援用されている出願番号米国特許出願第11/985,290号を有する同時係属中の米国出願の利益を主張する。] 背景技術 [0004] 発明の背景 用語「有機リン酸(organophosphate)」は、当該技術分野において、殺虫剤および神経ガス剤を含む化合物の化学的クラスを説明するために使用される。そのような化合物は、直接的または1つ以上の代謝プロセスによる活性化後のいずれかに、コリンエステラーゼを含むタンパク質およびポリペプチドを修飾することが可能である。マラチオン、ダイアジノン、クロルピリホス類など(表1に示す)を含む有機リン酸(OP)系殺虫剤は、世界中で害虫の制御のために、最も広範に使用される農薬であり、そして野外従業者に対するそのような環境毒素の暴露経路の代表である。同様に、OP神経ガス剤は、軍人および民間人に対するテロ行為の深刻かつ絶え間ない脅威である。例えば、P=O部分を有する構造2によって表される高度に反応性の有機リン酸系化合物のいくつかの例と比較して、P=S部分を有する有機リン酸系農薬(有機リンチオン酸(organophoshothionate)農薬)の1つのクラスを表す構造1a(以下を参照のこと)において認められるように、OP殺虫剤は、OP神経ガス剤とは若干構造が異なる。典型的に、有機リン酸系農薬は、活性および毒性になるために、1a(チオン酸塩)から1b(P=O、オキソン)への変換において示されるように、代謝プロセシングを必要とするが、一方、OP神経ガス剤のような高度に反応性の有機リン酸系化合物(2)は、オキソン体であり、そして直接的に毒性である。オキソン体(1bおよび2)は、それらの神経毒性の作用機序(以下にさらに示す)を主に担う。] [0005] 年間、150,000〜300,000件のOP関連毒性の発生が米国において報告されており(Rosenstock, 1991)、そして世界中で数百万人の人々が、OP殺虫剤への暴露のために、治療を受けている。吸入形態および毒性の神経化学的作用機序のため、OP暴露に対して高い危険性にある民間人には、小児および高年齢者、喘息のような気道障害、神経疾患、および/または精神疾患を伴うものが含まれる。OP薬剤への優先的な暴露のため、より大きく危険であり得るサブ集団として、農業従事者、農薬従事者、頒布者およびOP化合物を取り扱う他の職業が挙げられる。1993年〜1996年の間、約65,000例のOP中毒がUS Poison Control Centerに報告され、そしてこれらのうち、25,000件が6歳未満の小児に関与した。米国では、百万人を超える5歳以下の小児(20名中1名)が、安全域を超える用量のOPを消費することが見積もられる(Goldman, 2000)。] [0006] OP神経ガス剤は、国際条約を通して、化学兵器剤およびこれらの神経ガスの備蓄を破壊していくことが承認されている。残念ながら、ならず者国家は、米国およびその同盟国に危害を加える決意をしている過激派組織が直接的または代理行使のいずれかによりバイオテロを実行する目的のために、そのような薬剤の開発または探索を続けている(松本および東京の地下鉄、湾岸戦争などにおけるテロ攻撃など)。民間人集団に対する攻撃は、特に、多くの短期および長期の健康被害を引き起こす問題である。本明細書において開示するデバイスおよび方法は、長期暴露または短期暴露についてモニターし、そして化学攻撃の早期警戒を提供することを含むOP暴露に関する特定の要件を扱う。] [0007] アセチルコリンエステラーゼについて考察されているOPの作用機序は、ブチリル−コリンエステラーゼのような他のコリンエステラーゼおよびOP暴露のバイオマーカーを提供する他のタンパク質にも当てはまり、従って、本明細書において開示する発明を特定のコリンエステラーゼまたはタンパク質に限定することを意味するものではない。OP中毒の機序における重要な事象は、暴露の機械論的に正確なバイオマーカーを表す構造的に独特な生成物を付与するためのOP化合物とAChEとの反応である。以降、OP−AChEコンジュゲートという用語は、他で示さない限り、アセチルコリンエステラーゼまたは触媒的にコンピテントなそのフラグメント(一次有機リン酸バイオマーカー)とのOP反応から最初に形成されるOP−コンジュゲート、および続いて形成される経時した誘導体(二次有機リン酸バイオマーカー)を指す。本開示物は、その構造が、機械論的考慮から推定され得るOP−AChEコンジュゲート(即ち、有機リン酸バイオマーカー)を同定する新規な方法を提供し、そして当該技術分野に対して進歩性を表す。] 発明が解決しようとする課題 [0008] 従って、OP化合物のような環境毒素への哺乳動物の暴露からの適切な治療介入を支援し、そしてそのような毒素の広範な普及からの脅威を評価するために、OP−AChEコンジュゲートおよびその経時した生成物のようなバイオマーカーの量、タイプおよび構造を評価するための検出システムならびに方法を提供する、本開示物が取り組む有機リン酸バイオマーカーの検出の必要性が存在する。] 課題を解決するための手段 [0009] 発明の概要 化学化合物への暴露から生じる、一般に、「バイオマーカー」と呼ばれるバイオ分子生成物を検出および区別するためのバイオセンサデバイスおよびそのようなデバイスにおいて用いられる光センサについて説明する。有機リン酸(OP)化合物暴露に特徴的な特異的バイオマーカーを、「OP−タンパク質コンジュゲート」またはOP−ポリペプチドコンジュゲートと称する。マラチオン、ダイアジノンおよびクロルピリホス(ならびに表1に示す他のもの)を含むがそれらに限定されない農薬のような有機リン酸(OP)化合物、またはサリン、ソマン、タブンおよびVX(ならびに表2に示す他のもの)を含むがそれらに限定されない神経ガス剤が、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)のようなポリペプチドまたはタンパク質を修飾する場合、OP−タンパク質またはポリペプチドコンジュゲートが形成される。修飾されるタンパク質がAChEである場合、得られるコンジュゲートを「OP−AChEコンジュゲート」と称する。分析が行われるのは、別個の組のOP−タンパク質コンジュゲートによって表される特異的バイオマーカーについてであるため、OP化合物への暴露を検出および定量するためのバイオセンサデバイスおよび方法は新規である。従って、本発明のバイオセンサデバイスは、個々のOP−タンパク質コンジュゲートを同定することができ、共に、あるOP化合物への暴露と、異なる組のOP−タンパク質コンジュゲートを示す異なるOP化合物への暴露とを区別する。] [0010] アセチルコリンエステラーゼまたはその触媒的にコンピテントなフラグメントへのOP化合物の暴露に対するバイオマーカーであるOP−AChEコンジュゲートを検出する効率的かつ迅速な手段を提供する、受容体修飾PDAポリマーを用いる新規のバイオセンサデバイスについて説明する。超可変ドメインを含有し、そしてアセチルコリンエステラーゼまたはその触媒的にコンピテントなフラグメントへのOP暴露から生じるタンパク質コンジュゲートを認識することが可能である抗体、Fabフラグメント、および他の免疫グロブリンフラグメントを含む受容体について説明するが、それは、バイオマーカー受容体の1つのクラスである。バイオマーカー受容体は、PDAバイオポリマーフィルムのようなバイオポリマー材料に固定化される場合、バイオマーカーの検出のための光センサを提供する。また、OP化合物への急性的および慢性的暴露の経過をモニターするための受容体修飾PDAポリマーを使用する新規の分析方法について説明する。バイオセンサデバイスの一実施形態は、発蛍光性抗体修飾PDAポリマー(AB−PDAバイオポリマー材料)を使用する。説明する本発明の一実施形態は、アセチルコリンエステラーゼのOP化合物への暴露に関し、そしてOP暴露のバイオマーカーを提供するブチリル−コリンエステラーゼおよび他のタンパク質のような他のコリンエステラーゼに関与する他の実施形態にも当てはまる。OP−AChEコンジュゲートを検出する抗体のような特異的認識受容体からなる新規の受容体修飾PDAポリマーについて説明する。また、受容体修飾PDAポリマーからなるOPセンサモジュールについても説明する。OP化合物への暴露を分析するための1つ以上のOP光センサまたは光センサモジュールを使用し、そして被験体のOP化合物への暴露の程度を評価して、治療介入を誘導するのに有用な情報を提供するバイオセンサデバイスについてもさらに説明する。] 図面の簡単な説明 [0011] 図面の簡単な説明 バイオポリマー材料(例えば、ポリジアセチレンポリマーフィルム)に直接的(Lが官能基である場合)または間接的(Lがリンカーである場合)に固定化されたバイオマーカー受容体(例えば、抗OP−AChE抗体)を有する光センサ(図1A)。バイオポリマーフィルムにおいて蛍光変化(541〜551nmでの照射)を誘導するPDA−バイオポリマーフィルム(図1AにおいてLが−CONH−である場合、AB=生来のAChEに対する抗体、pAB=有機リン酸化合物によるAChEの自殺型不活化によって産生されるpAChEに対する抗体)に固定化されたバイオマーカー受容体に結合するバイオマーカーの例(図1B)。 OP−光センサモジュールの構築のフローチャート(図2A)。バイオセンサデバイスの線図(図2B)。] 図1A 図1B 図2A 図2B [0012] 詳細な説明 定義。本明細書において使用するように、そして本明細書において他で述べるかまたは示唆しない限り、本明細書において使用する用語は、以下で定義した意味を有する。これらの定義および本明細書を通して、例えば、相互に排他的な要素または選択肢を含むことによって、他で禁忌とされるかまたは示唆されない限り、用語「a」および「an」は、1つ以上を意味し、そして用語「or」は、文脈上可能な場合、および/またはを意味する。] [0013] 本開示物の多様な場所、例えば、開示した任意の実施形態または特許請求の範囲において、1つ以上の指定された成分、要素または工程を「含む」化合物、組成物、組成物または方法を参照のこと。本発明の実施形態として、具体的には、それらの指定された成分、要素または工程である、またはからなる、もしくはから本質的になるそれらの化合物、組成物、組成物または方法が挙げられる。用語「含む」、「からなる」および「から本質的になる」は、他で具体的に述べない限り、米国特許法において通常受け入れられているそれらの意味を有する。用語「からなる」は、用語「含む」と同義的に使用され、そして均等な用語として叙述される。例えば、成分または工程「を含む」開示された組成物、デバイス、製品は、非限定的であり、そしてそれらは、それらの組成物または方法に加えてさらなる成分もしくは工程を含むかまたは包含する。同様に、成分または工程「からなる」開示された組成物、デバイス、製品は、限定的であり、そしてそれらは、さらなる成分もしくはさらなる工程を認められる量で有するそれらの組成物または方法を含まず、また包含しない。] [0014] 数値または値の範囲を説明する際に本明細書において使用する「約」は、数値を意味するか、または範囲は、値の測定値における不確実性を包含することが意図される。不確実性は、測定しようとする値のタイプおよび値を決定するために用いられる方法に依存する。そのような不確実性は公知であるか、あるいは値を決定するのに使用される器具および−または方法の確度および精度を確立することによって、当業者によって容易に決定される。] [0015] 本明細書において使用する「アルキル」は、連結した形のノルマル、第二級、第三級または環式の炭素原子(即ち、鎖状、分岐、環式またはそれらの任意の組合せ)を意味する。本明細書において使用するアルキル部分は、飽和であってもまたは不飽和であってもよく、即ち、部分は、1、2、3もしくはそれ以上の独立して選択される二重結合または三重結合を含み得る。不飽和アルキル部分は、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、およびアリール部分について以下に記載のような部分を含む。飽和アルキル基は、飽和炭素原子(sp3)を含有し、そして芳香族、sp2またはsp炭素原子を含有しない。アルキル基または部分の炭素原子の数は、変動することができ、そして典型的に、1〜約50個、例えば、約1〜30個または約1〜20個であり、他で指定しない限り、例えば、C1−8アルキルまたはC1−C8アルキルは、1、2、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を含有するアルキル部分を意味し、そしてC1−6アルキルまたはC1−C6は、1、2、3、4、5もしくは6個の炭素原子を含有するアルキル部分を意味する。] [0016] アルキル基を指定する場合、種として、メチル、エチル、1−プロピル(n−プロピル)、2−プロピル(イソ−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−ブチル)、2−メチル−1−プロピル(イソ−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(sec−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−ブチル、−C(CH3)3)、アミル、イソアミル、sec−アミルならびに他の線状、環式および分岐鎖のアルキル部分を挙げることができる。他で指定しない限り、アルキル基は、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基などについて以下に記載の種および基を含有することができる。] [0017] 本明細書において使用するシクロアルキルは、炭素原子のみからなる単環式、二環式または三環式環系である。シクロアルキル基または部分の炭素原子の数は、変動することができ、そして典型的に、3〜約50個、例えば、約1〜30個または約1〜20個であり、他で指定しない限り、例えば、C3−8アルキルまたはC3−C8アルキルは、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を含有するシクロアルキル部分を意味し、そしてC3−6アルキルまたはC3−C6は、3、4、5もしくは6個の炭素原子を含有するシクロアルキル部分を意味する。シクロアルキル基は、典型的に、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20個の炭素原子を有し、そしてエキソ型もしくはエンド型環式二重結合またはエンド型環式三重結合あるいは両方の組合せを含有してもよく、ここで、エンド型環式二重結合または三重結合、あるいは両方の組合せは、4N+2個の電子の環式共役系を形成せず;ここで、二環式環系は、1個(即ち、スピロ環系)または2個の炭素原子を共有してもよく、そして三環式環系は、合計で2、3もしくは4個の炭素原子、典型的には、2もしくは3個を共有してもよい。] [0018] シクロアルキル基を指定する場合、種として、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、確固としてまたは他の環式のすべての炭素含有部分を挙げることができる。他で指定しない限り、シクロアルキル基は、アルケニル、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基などについて記載の種および基を含有することができ、そして1つ以上の他のシクロアルキル部分を含有することができる。シクロアルキルをマーカッシュ群として使用する場合、シクロアルキルをマーカッシュ形式に付属させるが、それは、シクロアルキル基の環式炭素環系の炭素に関与する炭素を通して関連付けられる。] [0019] 本明細書において使用する「アルケニル」は、1つ以上の二重結合(−CH=CH−)、例えば、1、2、3、4、5、6もしくはそれ以上、典型的に、1、2もしくは3を含む部分を意味し、そしてベンゼンのようなアリール部分を含むことができ、そしてさらに、アルケニル部分がビニル(−CH=CH2)である限り、ノルマル、第二級、第三級または環式炭素原子、即ち、線状、分岐、環式またはそれらの任意の組合せを連結した形で含む。多数の二重結合を伴うアルケニル部分は、1つ以上の介在性飽和炭素原子またはそれらの組合せと共に連続的(即ち、1,3ブタジエニル部分)または非連続的に配置される二重結合を有し得るが、但し、二重結合の環式の連続的配置は、4N+2個の電子の環状の共役系(即ち、芳香族性)を形成しない。アルケニル基または部分の炭素原子の数は、変動することができ、そして典型的に、2〜約50個、例えば、約2〜30個または約2〜20個であり、他で指定しない限り、例えば、C2−8アルケニルまたはC2−8アルケニルは、2、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を含有するアルケニル部分を意味し、そしてC2−6アルケニルまたはC2−6アルケニルは、2、3、4、5もしくは6個の炭素原子を含有するアルケニル部分を意味する。アルケニル基は、典型的に、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、18もしくは20個の炭素原子を有する。] [0020] アルケニル基を指定する場合、種として、例えば、1つ以上の二重結合を有する上記のアルキルまたはシクロアルキル部分、メチレン(=CH2)、メチルメチレン(=CH−CH3)、エチルメチレン(=CH−CH2−CH3)、=CH−CH2−CH2−CH3、ビニル(−CH=CH2)、アリル、1−メチルビニル、ブテニル、イソ−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、シクロペンテニル、1−メチル−シクロペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、シクロヘキセニルならびに少なくとも1つの二重結合を含有する他の線状、環式および分岐鎖のすべての炭素含有部分のいずれかが挙げられる。アルケニルをマーカッシュ群として使用する場合、アルケニルをマーカッシュ形式に付属させるが、それは、アルケニル基の二重結合の不飽和炭素を通して関連付けられる。] [0021] 本明細書において使用する「アルキニル」は、1つ以上の三重結合(−C≡C−)、例えば、1、2、3、4、5、6つもしくはそれ以上、典型的に、1もしくは2つの三重結合を含み、場合により、1、2、3、4、5、6つもしくはそれ以上の二重結合を含む部分を意味し、アルキニル部分がエチニルである限り、残りの結合は、(存在する場合)単結合であり、そしてノルマル、第二級、第三級または環式炭素原子、即ち、線状、分岐、環式またはそれらの任意の組合せを連結したで含む。アルケニル基または部分の炭素原子の数は、変動することができ、そして典型的に、2〜約50、例えば、約2〜30または約2〜20であり、他で指定しない限り、例えば、C2−8アルキニルまたはC2−8アルキニルは、2、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を含有するアルキニル部分を意味する。アルキニル基は、典型的に、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、18もしくは20個の炭素原子を有する。] [0022] アルキニル基を指定する場合、種として、例えば、1つ以上の二重結合を有する上記のアルキル部分、エチニル、プロピニル、ブチニル、イソ−ブチニル、3−メチル−2−ブチニル、1−ペンチニル、シクロペンチニル、1−メチル−シクロペンチニル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニル、シクロヘキシニルならびに少なくとも1つの三重結合を含有する他の線状、環式、および分岐鎖のすべての炭素含有部分のいずれかが挙げられる。アルキニル置換基をマーカッシュ群として使用する場合、アルキニルをマーカッシュ形式に付属させるが、それは、アルキニル基の三重結合の不飽和炭素を通して関連付けられる。] [0023] 本明細書において使用する「アリール」は、1、2、3もしくは4〜6個の環、典型的に、1〜3個の環を含む環ヘテロ原子を伴わない芳香環系または縮合環系を意味し;ここで、環は炭素原子のみからなり;そして4N+2個の電子(ヒュッケル則)(典型的に、6、10もしくは14個の電子であって、そのうちのいくつかはさらに、環外共役(交差共役)に参加し得る)の環状の共役系を指す。アリール基を指定する場合、種として、フェニル、ナフチル、フェナントリルおよびキノンを挙げることができる。アリールをマーカッシュ群として使用する場合、アリールをマーカッシュ形式に付属させるが、それは、アリール基の芳香族炭素を通して関連付けられる。] [0024] 本明細書において使用する「アルキルアリール」は、アルキル基がアリール基に結合している部分、即ち、−アルキル−アリールを意味し、ここで、アルキルおよびアリール基は上記のとおり、例えば、−CH2−C6H5または−CH2CH(CH3)−C6H5である。] [0025] 本明細書において使用する「アリールアルキル」は、アリール基がアルキル基に結合している部分、即ち、−アリール−アルキルを意味し、ここで、アリールおよびアルキル基は上記のとおり、例えば、−C6H4−CH3または−C6H4−CH2CH(CH3)である。] [0026] 「置換アルキル」、「置換シクロアルキル」、「置換アルケニル」、「置換アルキニル」、「置換アルキルアリール」、「置換アリールアルキル」、「置換複素環」、「置換アリール」、「置換単糖」などは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、アリールアルキル複素環、アリール、単糖、あるいは水素原子を置き換える置換基もしくは炭素原子鎖を中断する置換基を有する本明細書において定義または開示した他の基または部分を意味する。置換基を含むアルケニルおよびアルキニル基は、二重結合から離れた場所にある1つ以上のメチレン部分である炭素において、場合により置換される。] [0027] 「場合により置換されるアルキル」、「場合により置換されるアルケニル」、「場合により置換されるアルキニル」、「場合により置換されるアルキルアリール」、「場合により置換されるアリールアルキル」、「場合により置換される複素環」、「場合により置換されるアリール」、「場合により置換されるヘテロアリール」、「場合により置換されるアルキルヘテロアリール」、「場合により置換されるヘテロアリールアルキル」、「場合により置換される単糖」などは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、アリールアルキル複素環、アリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、単糖、あるいは場合により、水素原子を置き換える置換基もしくは炭素原子鎖を中断する置換基を有する本明細書において定義または開示した他の基または部分を意味する。そのような置換基は、上記のとおりである。フェニル部分について、芳香環上に存在する任意の2つの置換基の配置は、オルト(o)、メタ(m)、またはパラ(p)であり得る。] [0028] 所定の範囲の炭素原子によって説明される任意の基または部分について、示した範囲は、炭素原子の任意の個々の数が記載されていることを意味する。それ故、例えば、「C1−C4の場合により置換されるアルキル」、「C2−6アルケニル、場合により置換されるアルケニル」、「C3−C8の場合により置換される複素環」に対する言及は、具体的には、本明細書において定義したような1、2、3もしくは4炭素の場合により置換されるアルキル部分が存在するか、あるいは2、3、4、5もしくは6炭素アルケニル、または本明細書において定義したような複素環もしくは場合により置換されるアルケニル部分を含む3、4、5、6、7もしくは8炭素部分が存在することを意味する。そのようなすべての呼称は、個々の炭素原子の基のすべてを開示することを明確に意図し、それ故、「C1−C4の場合により置換されるアルキル」は、例えば、すべての位置異性体を含む3炭素アルキル、4炭素の置換アルキルおよび4炭素アルキルなどを含み、それらは開示され、そして明確に言及または命名することができる。] [0029] 本明細書に記載の有機部分および置換基、ならびに他については、本明細書に記載の他の任意の部分は、不安定な部分が、1つ以上の本明細書に記載の使用に化学的に十分な安定性を伴う化合物を作製するために使用することができる過渡種である場合を除いて、通常、そのような不安定な部分を含まない。] [0030] 用語「リン含有部分」は、炭素原子、あるいは分子または実体のO、NもしくはSのようなヘテロ原子を介して、ポリペプチドまたはバイオポリマー材料のような分子または実体に共有結合するリン原子を含有する部分を意味する。典型的に、リン含有部分は、P=OまたはP=S結合を有し、そして例えば、限定されないが、−P(O)(O)−ORPR、−P(O)(R)−ORPR、−P(O)(ORPR)−ORPR、−P(S)(R)−ORPR、−P(S)(ORPR)−ORPR、−P(O)(O)−SRPR、−P(O)(R)−SRPR、−P(O)(ORPR)−SRPR、−P(S)(R)(SRPR)、−P(S)(ORPR)−SRPR、−P(O)[(N(RPR)2]−ORPR、−P(S)[(N(RPR)2]−ORPR、−P(O)[(N(RPR)2]−SRPR、−P(S)[(N(RPR)2]−SRPRのような部分を含み、ここで、RPRは、独立して選択される−Hまたは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子を含有する有機部分、および0〜10個の独立して選択されるヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)、典型的に、0〜2個、あるいはエステル、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について説明したような有機部分である。時折、リン含有部分は、−ORPRまたは−SRPR基の1つ以上がN(RPR)2で置き換えられることを除いて、直ぐ上で説明した式を有し、ここで、直ぐ上に記載のRPRは、独立して選択される。] [0031] いくつかの実施形態では、リン含有部分は、有機リン酸化合物、あるいは1a 1bもしくは2の構造を有し、次いで、分子または実体由来のヘテロ原子と結合する有機リン酸系化合物から誘導される。いくつかの実施形態では、リン含有部分を、ポリペプチドのような分子または実体の窒素もしくは酸素を介して共有結合させて、バイオマーカーを提供する。コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとOP−農薬またはOP−神経ガス剤との反応由来のバイオマーカーは、リン含有部分を有し、ここで、セリンヒドロラーゼの活性部位におけるセリン残基の酸素原子は、リン含有部分のリン原子に直接共有結合している。] [0032] リン含有部分のさらなる例示は、チオエステルおよびチオノエステルの定義によって提供され、そしてホスホエステル、ホスホネート、チオホスフェート、チオホスホネート、ホスホルアミデート、チオホスホアミデート、ホスホルアミドチオエートまたはホスホロジアミドを定義する構造を形成し、ここで、そのように修飾された構造が属する構造クラスを定義しないヘテロ原子置換基が取り出されて、オープンバレンスを有するリン原子を生じる。好適な実施形態では、リン含有部分は、リン原子に対する消失または取り出しの前に、結合しているハロゲン、酸素または窒素リガンドの取り出しまたは消失によって、表1の有機リン酸系農薬または表2の高度に反応性の有機リン酸系化合物から誘導される。] [0033] 本明細書に記載の「複素環」または「複素環式」は、シクロアルキルまたは芳香環系であって、ここで、環系を含む炭素原子のうち1個以上(典型的に、1、2もしくは3個であるが、但し、すべてではない)が、N、O、S、Se、B、Si、P、典型的に、N、OまたはSを含む炭素以外の原子であるヘテロ原子によって置き換えられ、ここで、2個以上のヘテロ原子は、相互に隣接してもよく、または1個以上の炭素原子、典型的に1〜17個の炭素原子、1〜7個の原子もしくは1〜3個の原子によって隔てられていてもよい。] [0034] C−結合複素環という用語は、炭素原子を介して分子に結合した複素環を意味し、そして−(CH2)n−複素環[式中、nは、1、2もしくは3である]または−C<複素環[式中、C<は、複素環中の炭素原子を表す]のような部分を含む。N−結合複素環である部分は、−N<複素環[式中、N<は窒素を表す]として記載される複素環窒素に結合した複素環を意味する。] [0035] 本明細書において使用する「ヘテロアリール」は、アリール環系であって、ここで、アリール環系を含む炭素原子のうち1個以上(典型的に、1、2もしくは3個であるが、但し、すべてではない)が、N、O、S、Se、B、Si、P、典型的には、通常、酸素(−O−)、窒素(−NX−)または硫黄(−S−)(ここで、Xは、−H、保護基もしくはC1−6場合により置換されるアルキルである)を含む炭素以外の原子であるヘテロ原子によって置き換えられ、ここで、ヘテロ原子は、環系における隣接する原子とのπ結合またはヘテロ原子上の孤立電子対のいずれかを介して共役系に参加し、そして1個以上の炭素またはヘテロ原子、あるいは両方の組合せにおいて、場合により置換されていてもよく、環状の共役系を保持する様式で複素環を含む、上記アリール環系を意味する。複素環の例について説明する。] [0036] 複素環およびヘテロアリールとして、例えば、Paquette, Leo A.; "Principles of Modern Heterocyclic Chemistry" (W. A. Benjamin, New York, 1968)、特に、第1、3、4、6、7、および9章;"The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A series of Monographs" (John Wiley & Sons, New York, 1950 to present)、特に、第13、14、16、19、および28巻;ならびにJ. Am. Chem. Soc. 1960, 82:5545-5473、特に、5566-5573)に記載の複素環およびヘテロアリールが挙げられるが、それらに限定されない。ヘテロアリール類の例として、例えば、ピリジル、チアゾリル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、プリニル、イミダゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンゾチオピラン、ベンゾトリアジン、イソキサゾリル、ピラゾロピリミジニル、キノキサリニル、ジアジアゾリル、トリアゾリルなどが挙げられるが、それらに限定されない。ヘテロアリール類ではない複素環の例として、例えば、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、インドールエニル、ピペリジニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、2H−ピロリル、3Hインドリル、4H−キノリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニルなどが挙げられるが、それらに限定されない。] [0037] 本明細書において使用する「アルキルヘテロアリール」は、アルキル基がヘテロアリール基に結合した部分、即ち、−アルキル−ヘテロアリールを意味し、ここで、アルキルおよびヘテロアリール基は上記のとおりである。] [0038] 本明細書において使用する「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリール基がアルキル基に結合した部分、即ち、−ヘテロアリール−アルキルを意味し、ここで、ヘテロアリールおよびアルキル基は上記のとおりである。] [0039] 本明細書において使用する「アルコール」は、水素原子において1つのヒドロキシル基によって置換されたC1−12アルキル部分を含むアルコールを意味する。アルコール類として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、s−ブタノールおよびt−ブタノールが挙げられる。アルコール類の炭素原子は、直鎖、分岐または環式であり得る。アルコールとして、上述の任意のサブセット、例えば、1、2、3もしくは4個の炭素原子を有するアルコールを意味するC1−4アルコール(またはC2−4アルコール)、あるいは2、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を有するアルコールを意味するC2−8アルコールまたは(C2−8アルコール)が挙げられる。] [0040] 本明細書において使用する「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。] [0041] 本明細書において使用する「保護基」は、それが連結する原子または官能基の能力が、所望されない反応に参加することを妨げるまたは減少する部分を意味する。例えば、−ORPRでは、RPRは、水素またはヒドロキシルにおいて見出される酸素原子の保護基であり得る一方、−C(O)−ORPRでは、RPRは、水素またはカルボン酸保護基であり得;−SRPRでは、RPRは、水素またはチオール類における硫黄の保護基であり得、そして−NHRPRあるいは−N(RPR)2−では、RPRは、水素または第一級もしくは第二級アミンの窒素原子保護基であり得る。ヒドロキシル、アミン、ケトン類および他の反応性基は、分子の別の場所で生じる反応に対する保護を必要とし得る。酸素、硫黄または窒素原子の保護基は、通常、アシル化剤のような求電子化合物との所望されない反応を防止するために使用される。原子または官能基の典型的な保護基については、Greene (1999), "Protective groups in organic synthesis, 3rd ed." Wiley Interscienceに記載されている。] [0042] 本明細書において使用する「エステル」は、−C(O)−O−構造を含有する部分を意味し、ここで、構造の炭素原子は、別のヘテロ原子に直接接続せず、そして−Hまたは別の炭素原子に直接接続する。典型的に、本明細書において使用するエステル類は、1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子または1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含み、ここで、有機部分は、−C(O)−O−構造を介して結合し、そして有機部分−C(O)−O−および有機部分−O−C(O)−のようなエステル部分を含む。有機部分は、通常、本明細書に記載の有機基、例えば、C1−20アルキル部分、C2−20アルケニル部分、C2−20アルキニル部分、アリール部分、C2−9複素環、または例えば、1、2、3、4もしくはそれ以上の置換基を含むこれらのいずれかの置換誘導体(ここで、各置換基は独立して選択される)のいずれかの1つ以上を含む。これらの有機基における水素または炭素原子の例示的な置換基は、置換アルキルおよび他の置換部分について上記のとおりであり、そして独立して選択される。上記で列挙した置換基は、典型的に、1個以上の炭素原子、例えば、−O−または−C(O)−、あるいは1個以上の水素原子、例えば、ハロゲン、−NH2または−OHを置き換えるために使用することができる置換基である。例示的なエステル類として、例えば、1つ以上の独立して選択される酢酸エステル、プロピオン酸エステル、イソプロピオン酸エステル、イソ酪酸エステル、酪酸エステル、吉草酸エステル、イソ吉草酸エステル、カプロン酸エステル、イソカプロン酸エステル、ヘキサン酸エステル、ヘプタン酸エステル、オクタン酸エステル、フェニル酢酸エステルまたは安息香酸エステルが挙げられるが、それらに限定されない。また、エステルとして、ポリペプチド−O−C(O)−、ポリマー−O−C(O)−、−O−C(O)−ポリペプチドまたは−O−C(O)−ポリマーのようなエステル部分が挙げられる。] [0043] 本明細書において使用する「チオエステル」は、−C(O)−S−構造を含有する部分を意味する。典型的に、本明細書において使用するチオエステル類は、1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子または1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜約10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含み、ここで、有機部分は、−C(O)−S−構造を介して結合し、そして有機部分−C(O)−S−および有機部分−C(O)−S−のようなチオエステル部分を含み、ここで、有機部分は、エステル、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について本明細書に記載のとおりである。また、チオエステルとして、ポリペプチド−C(O)−S−、ポリマー−C(O)−S−、−C(O)−S−ポリペプチドまたは−C(O)−S−ポリペプチドのようなチオエステル部分が挙げられる。] [0044] 本明細書において使用する「チオノエステル」は、−C(S)−O−構造を含有する部分を意味する。典型的に、本明細書において使用するチオノエステル類は、約1〜50個の炭素原子(1〜20個の炭素原子)および0〜約10個の独立して選択されるヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含み、ここで、有機部分は、−C(O)−S−構造を介して結合し、そして有機部分−C(S)−O−、有機部分−O−C(S)−のようなチオノエステル部分を含み、ここで、有機部分は、エステル、アルキル基および場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。また、チオノエステルとして、−C(S)−O−ポリペプチド、ポリペプチド−C(S)−O−、ポリマー−C(S)−O−または−C(S)−O−ポリマーのようなチオノエステル部分が挙げられる。] [0045] 本明細書において使用する「アセタール」、「チオアセタール」、「ケタール」、「チオケタール」などは、2個の同じまたは異なるヘテロ原子に結合した炭素を有する部分を意味し、ここで、ヘテロ原子は、独立して選択されるSおよびOである。アセタールでは、炭素は、結合した2個の酸素原子、水素原子および有機部分を有する。ケタールでは、炭素は、結合した2個の酸素原子および独立して選択される2つの有機部分を有し、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。チオアセタール類およびチオケタール類では、それぞれアセタールまたはケタールの酸素原子の一方または両方が、硫黄によって置き換えられる。ケタール類およびチオケタール類の酸素または硫黄原子は、時折、場合により置換されるアルキル部分によって連結される。典型的に、アルキル部分は、−C(CH3)2−、−CH(CH3)−、−CH2−、−CH2−CH2−、−C[(C2−C4アルキル)2]1,2,3−もしくは−[CH(C2−C4アルキル)]1,2,3−のような場合により置換されるC1−8アルキルまたは分岐アルキル構造である。これらの部分のいくつかは、アルデヒドまたはケトンの保護基として役立ち得(例えば、アルデヒド類ではアセタール類およびケトン類ではケタール類)、そしてカルボニル炭素と共にスピロ環を形成する−O−CH2−CH2−CH2−O−または−O−CH2−CH2−O−部分を含有し、そして化学合成方法または細胞もしくは生物学的液体における代謝によって取り出すことができる。] [0046] 本明細書において使用する「ホスホエステル」または「リン酸エステル」は、−O−P(ORPR)(O)−O−、−O−P(O)(ORPR)−ORPR、または−O−P(O)(ORPR)−O−構造またはその塩を含有する部分を意味し、ここで、RPRは、独立して−H、保護基または有機部分であり、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。典型的に、ホスホエステル類は、水素原子、保護基、あるいは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜約10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−O−P(O)(O)−O−構造を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について説明したような有機部分、例えば、有機部分−O−P(O)(OH)−O−を含む。例示的なホスホエステル類として、−O−P(O)(OH)−O−CH3、−O−P(O)(OCH3)−O−CH3、−O−P(O)(OH)−O−CH2−CH3、−O−P(O)(OC2H5)−O−CH2−CH3、−O−P(O)(OH)−O−CH2−CH2−CH3、−O−P(O)(OH)−O−CH(CH3)−CH3、−O−P(O)(OH)−O−CH2−CH2−CH2−CH3、−O−P(O)(O(CH3)3)−O−C(CH3)3、−O−P(O)(OH)−O−C(CH3)3、−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−ORPRおよび−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−O−場合により置換されるアルキルが挙げられ、ここで、場合により置換されるアルキル部分は、独立して選択される。また、ホスホエステル類として、ポリペプチド−O−P(ORPR)(O)−O−、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)−ORPR、ポリマー−O−P(ORPR)(O)−O−またはポリマー−O−P(O)(ORPR)−ORPRのようなホスホエステル部分が挙げられ、ここで、RPRは、先に記載のとおりである。] [0047] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとホスホエステルとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との初期反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)2またはその塩の構造を有し、ここで、ORPRは、独立して、−Hまたは場合により置換されるアルキルであり、ここで、ポリペプチドは、セリンヒドロラーゼの活性部位セリンアミノ酸残基由来の酸素原子を介して、リン原子に結合する。] [0048] 本明細書において使用する「ホスホネート」、「ホスホン酸エステル」などは、構造のリン原子に直接付着した炭素原子を有する−O−P(O)(ORPR)−または−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−構造またはその塩を含有する部分を意味し、ここで、RPRは、独立して−H、保護基またはエステル類、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について記載のとおりの有機部分である。典型的に、ホスホネート類またはホスホン酸エステル類は、水素原子、保護基、あるいは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−P(O)(O)−を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分、例えば、有機部分−P(O)(OH)−O−、−P(O)(ORPR)−O−有機部分もしくは−O−P(O)(ORPR)−C1−8の場合により置換されるアルキルを含み、ここで、有機部分および場合により置換されるアルキルは、エステル類、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について記載のとおりである。例示的なホスホン酸エステル類として、−O−P(O)(OH)−CH3、−O−P(O)(OCH3)−CH3、−O−P(O)(OH)−CH2−CH3、−O−P(O)(OC2H5)−CH2−CH3、−O−P(O)(OH)−CH2−CH2−CH3、−O−P(O)(OH)−CH(CH3)−CH3、−O−P(O)(OH)−CH2−CH2−CH2−CH3、−O−P(O)(O(CH3)3)−C(CH3)3、−O−P(O)(OH)−C(CH3)3、−O−P(O)(ORPR)−場合により置換されるヘテロアリール、−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−場合により置換されるアルキル、−P(O)(OH)−OCH3、−P(O)(OCH3)−OCH3、−P(O)(OH)−OCH2−CH3、−P(O)(OC2H5)−OCH2−CH3、−P(O)(ORPR)−O−C1−8場合により置換されるアルキル、−O−P(O)(ORPR)−場合により置換されるアリール、−P(O)(ORPR)−O−場合により置換されるアリール、−O−P(O)(ORPR)−C6H5−P(O)(ORPR)−O−C6H5、−O−P(O)(OC2H5)−C1−8場合により置換されるアルキル、−P(O)(O−C1−8場合により置換されるアルキル)−O−C1−8場合により置換されるアルキルが挙げられ、ここで、場合により置換されるアルキル部分は、独立して選択される。また、ホスホネートとして、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)−、ポリペプチド−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−、ポリマー−O−P(O)(ORPR)−、ポリマー−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−、−O−P(O)(ORPR)−ポリペプチド、−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−ポリペプチド、−O−P(O)(ORPR)−ポリマーまたは−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)−ポリマーのようなホスホン酸部分が挙げられ、ここで、場合により置換されるアルキルおよびRPRは、独立して選択され、そしてRPRは、先に記載のとおりである。] [0049] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとホスホネートとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との初期反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)−Rまたはその塩の構造を有し、ここで、RPRは、−Hまたは場合により置換されるアルキルであり、そしてRは場合により置換されるアルキルであり、ここで、ポリペプチドは、セリンヒドロラーゼの活性部位セリンアミノ酸残基由来の酸素原子を介して、リン原子に結合する。] [0050] 本明細書において使用する「ホスホチオエステル」または「チオホスフェート」は、−O−P(O)(SRPR)−O−、−O−P(O)(ORPR)−S−、−O−P(S)(ORPR)−O−、−O−P(S)(SRPR)−O−、−O−P(S)(ORPR)−S−、−O−P(O)(SRPR)−S−、−S−P(O)(ORPR)−S−またはその塩を含有する部分を意味し、ここで、RPRは、−H、保護基、またはエステル類、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分である。時折、直ぐ上に記載の式中のリン原子に結合した2個の硫黄原子を含有するチオホスフェート(ここで、1つ以上の酸素が硫黄に置き換えられている)を、ジチオホスフェートと称する。時折、チオホスフェート含有−P(S)−[即ち、P(=S)]基は、チオノホスフェートまたはホスホロチオエートと称される。典型的に、本明細書において使用するチオホスフェートは、水素原子、保護基、あるいは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−O−P(O)−S−、−O−P(S)−O−もしくは−O−P(S)−S−を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分、例えば、有機部分−O−P(O)(SRPR)−O−、−O−P(O)(ORPR)−S−有機部分、有機部分−O−P(S)−S−もしくは−O−P(S)−S−有機部分を含み、ここで、有機部分およびRPRは独立して選択され、そしてRPRは先に記載のとおりである。いくつかの例示的なチオホスフェート類は、硫黄が適切な酸素原子に置き換えられること以外は、ホスホエステル類について説明したとおりである。また、ホスホチオエステルとして、ポリペプチド−O−P(O)(SRPR)−O−、−O−P(O)(ORPR)−S−ポリペプチド、ポリペプチド−O−P(S)(SRPR)−O−、−O−P(S)(ORPR)−S−ポリペプチド、ポリマー−O−P(O)(SRPR)−O−、−O−P(O)(ORPR)−S−ポリマー、ポリマー−O−P(S)(SRPR)−O−または−O−P(S)(ORPR)−S−ポリマーのようなホスホチオエステル部分が挙げられる。] [0051] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとチオホスフェートとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との初期反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)2、ポリペプチド−O−P(S)(ORPR)2ポリペプチド−O−P(O)(SRPR)(ORPR)またはその塩の構造を有し、ここで、独立して選択されるRPRは、−Hまたは場合により置換されるアルキルであり、ここで、ポリペプチドは、セリンヒドロラーゼの活性部位セリンアミノ酸残基由来の酸素原子を介して、リン原子に結合する。] [0052] 本明細書において使用する「ホスホルアミデート」、「ホスホルアミデートエステル」などは、−O−P(O)[N(RPR)2]−O−、−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)−]、−O−P(O)[N(場合により置換されるアルキル)2]−O−、−O−P(O)(O−場合により置換されるアルキル)[N(場合により置換されるアルキル)−]、またはその塩を含有する部分を意味し、場合により置換されるアルキル基は独立して選択されるか、または両方が共にアルキリデン(即ち、P−N=基を含有する構造)を定義し、ここで、独立して選択されるRPRは、−H、保護基、エステル類、アルキル基または場合により置換されるアルキル基について説明したような有機部分である。本明細書において使用するホスホルアミデート類は、水素原子、保護基、または1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−O−P(O)[N(RPR)2]−O−もしくは−O−P(O)[ORPR)N−]のような適切な構造を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分を含み得、そして有機部分−O−P(O)[N(RPR)2]−O−、−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)−有機部分]のようなホスホロアミデート部分を含み、ここで、有機部分およびRPRは独立して選択され、そしてRPRは、先に記載のとおりである。いくつかの例示的なホスホルアミデート類は、場合により置換される窒素基が適切な酸素原子に置き換えられること以外は、ホスホエステル類について説明したとおりである。また、ホスホルアミデート類として、ポリペプチド−O−P(O)(N(RPR)2)−O−、−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)−ポリペプチド]、ポリマー−O−P(O)[N(RPR)2]−O−または−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)−ポリマー]のようなホスホルアミデート部分が挙げられる。] [0053] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとホスホルアミデートとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との初期反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)2、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)2]またはその塩の構造を有し、ここで、RPRは、独立して、−Hまたは場合により置換されるアルキルであり、ここで、ポリペプチドは、セリンヒドロラーゼの活性部位セリンアミノ酸残基由来の酸素原子を介して、リン原子に結合する。] [0054] 本明細書において使用する「チオホスホルアミデート類」などは、−S−P(O)(ORPR)[N(RPR)−]、−S−P(O)(ORPR)[N(RPR)2]、−O−P(S)(ORPR)[N(RPR)−]、−O−P(S)(ORPR)[N(RPR)2、−O−P(O)(SRPR)[N(RPR)−]、−O−P(O)(SRPR)[N(RPR)2]、−S−P(S)(ORPR)[N(RPR)−]、−S−P(S)(ORPR)[N(RPR)2]、−S−P(O)(SRPR)[N(RPR)−]、−S−P(O)(SRPR)[N(RPR)2]、−O−P(S)(SRPR)[N(RPR)−]、−O−P(S)(SRPR)[N(RPR)2]、またはその塩を含有する部分を意味し、ここで、独立して選択されるRPRは、−H、保護基、エステル類、アルキル基もしくは場合により置換されるアルキル基について説明したような有機部分であるか、または両方が共にアルキリデン(即ち、P−N=基を含有するチオホスホルアミデート類構造)を定義する。典型的に、時折、ホスホルアミドチオエートと称され、そして本明細書において使用するチオホスホルアミデート類は、水素原子、保護基、あるいは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−O−P(O)−N−、−O−P(S)−N−もしくは−S−P(S)−N−を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分、例えば、有機部分−O−P(O)(SRPR)−N−、−O−P(O)(SRPR)−N−有機部分、有機部分−O−P(S)(SRPR)−N−、−O−P(S)(SRPR)−N−有機部分、有機部分−S−P(S)(SRPR)−N−、−S−P(S)(SRPR)−N−有機部分を含み得、ここで、有機部分およびRPRは独立して選択され、そしてRPRは先に記載のとおりである。いくつかの例示的なチオホスホルアミデート類は、適切な構造における1個以上の酸素原子が1個以上の硫黄原子で置き換えられること以外は、ホスホルアミデートについて記載の構造を有し、そして時折、ホスホルアミドチオエート類またはホスホルアミドジチオエート類と称される。] [0055] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとチオホスホルアミデートとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)2、ポリペプチド−O−P(S)(ORPR)2、ポリペプチド−O−P(O)(SRPR)(ORPR)、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)2]、ポリペプチド−O−P(O)(SRPR)[N(RPR)2]、ポリペプチド−O−P(S)(ORPR)[N(RPR)2]、ポリペプチド−O−P(S)(SRPR)[N(RPR)2]、もしくはその塩、またはさらに典型的には、ポリペプチド−O−P(O)(ORPR)[N(RPR)2]、ポリペプチド−O−P(S)(ORPR)[N(RPR)2]の構造を有し、ここで、独立して選択されるRPRはHもしくは場合により置換されるアルキルであり、ここで、ポリペプチドは、活性部位セリンアミノ酸残基由来の酸素原子を介してリン原子に結合する。] [0056] 本明細書において使用する「チオホスホネート」、「チオホスホン酸エステル」などは、−O−P(S)(ORPR)−、−S−P(O)(ORPR)−、−O−P(O)(SRPR)−、−S−P(S)(ORPR)−、−S−P(O)(SRPR)−、−O−P(S)(SRPR)−構造を含有する部分を意味し、ここで、リン原子は炭素原子に直接結合し、ここで、RPRは、−H、保護基、またはエステル類、アルキル基もしくは場合により置換されるアルキル基について説明したような有機部分である。時折、直ぐ上に記載の式中のリン原子に結合した2個の硫黄原子を含有するチオホスホネート(ここで、1つ以上の酸素が、適切な構造で硫黄に置き換えられている)を、ジチオホスホネートまたはホスホノジチオエートと称する。時折、チオホスホネート含有−P(S)−[即ち、P(=S)]基は、チオノホスホネートまたはホスホノチオエートと称される。典型的に、本明細書において使用するチオホスホン酸エステル類は、保護基、あるいは1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜約10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または−O−P(S)(ORPR)−のような適切な構造を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分を含み、そして有機部分−P(S)(ORPR)−O−または−P(S)(ORPR)(O)−有機部分を含み、ここで、有機部分およびRPRは独立して選択され、そしてRPRは先に記載のとおりである。例示的なチオホスホネート類は、硫黄が適切な構造で1個以上の酸素原子に置き換えられること以外は、ホスホネート類について説明したとおりである。また、チオホスホネート類として、ポリペプチド−P(S)(ORPR)−O−、−P(S)(ORPR)−O−ポリペプチド、ポリペプチド−P(O)(SRPR)−O−、−P(O)(SRPR)−O−ポリペプチド、ポリペプチド−P(O)(ORPR)−S−、−P(O)(ORPR)−S−ポリペプチド、ポリペプチド−P(S)(SRPR)−O−、−P(S)(SRPR)−O−ポリペプチド、ポリペプチド−P(S)(ORPR)−S−、−P(S)(ORPR)−S−ポリペプチド、ポリペプチド−P(O)(SRPR)−S−、−P(S)(SRPR)−S−ポリペプチドのような部分が挙げられ、ここで、ポリペプチドは、リン原子に結合する場合、炭素原子を介するか、または有機部分(示さず)が有機部分の炭素原子を介して、リン原子のオープンバレンスに直接結合し、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書において説明したとおりである。また、チオホスホネート類として、ポリマー−P(S)(ORPR)−O−、−P(S)(ORPR)−O−ポリマー、ポリマー−P(O)(SRPR)−O−、−P(O)(SRPR)−O−ポリマー、ポリマー−P(O)(ORPR)−S−、−P(O)(ORPR)−S−ポリマー、ポリマー−P(S)(SRPR)−O−、−P(S)(SRPR)−O−ポリマー、ポリマー−P(S)(ORPR)−S−、−P(S)(ORPR)−S−ポリマー、ポリマー−P(O)(SRPR)−S−、−P(S)(SRPR)−S−ポリマーのような部分が挙げられ、ここで、ポリマーは、リン原子に結合する場合、炭素原子を介するか、または有機部分(示さず)が有機部分の炭素原子を介して、リン原子のオープンバレンスに直接結合し、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書において説明したとおりである。] [0057] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとチオホスホネートとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、−P(S)(ORPR)−O−ポリペプチド、−P(O)(SRPR)−O−ポリペプチドまたは−P(S)(SRPR)−O−ポリペプチドの構造を有し、ここで、独立して選択されるRPRは、−Hまたは場合により置換されるアルキルである。] [0058] 本明細書において使用する「ホスホロジアミド」などは、X−P(O)(N(RPR)2)2、−O−P(O)(N(RPR)2)2、−O−P(S)(N(RPR)2)2、−S−P(O)(N(RPR)2)2、−S−P(S)(N(RPR)2)2、−O−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、−O−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]、−S−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、−S−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]部分を含有する部分を意味し、ここで、独立して選択されるRPRは、−H、保護基、エステル類、アルキル基または場合により置換されるアルキル基について説明したような有機部分であり、そしてXは、ハロゲンのような良好な脱離基であるか、または約7以下のpKaを有するその共役酸(即ち、HX)から誘導される。本明細書において使用するホスホロジアミド類は、水素原子、保護基、または1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、または有機部分−O−P(O)N−もしくは有機部分−O−P(O)(N(場合により置換されるアルキル)2)2部分のような適切な構造を介して結合したエステル、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について説明したような有機部分を含み得、そして−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]を含み、ここで、RPRの場合により置換されるアルキルおよび有機部分は独立して選択され、そしてRPRは、先に記載のとおりである。また、ホスホロジアミド類として、ポリペプチド−O−P(O)(N(RPR)2)2、ポリペプチド−O−P(S)(N(RPR)2)2、ポリペプチド−S−P(O)(N(RPR)2)2、ポリペプチド−S−P(S)(N(RPR)2)2ポリペプチド−O−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリペプチド−O−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリペプチド−S−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリペプチド−S−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]、−O−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリペプチド]、−O−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリペプチド]、−S−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリペプチド]、−S−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリペプチド]、ポリマー−O−P(O)(N(RPR)2)2、ポリマー−O−P(S)(N(RPR)2)2、ポリマー−S−P(O)(N(RPR)2)2、ポリマー−S−P(S)(N(RPR)2)2ポリマー−O−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリマー−O−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリマー−S−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−]、ポリマー−S−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−]、−O−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリマー]、−O−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリマー]、−S−P(O)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリマー]、−S−P(S)[N(RPR)2][N(RPR)−ポリマー]のようなホスホロジアミド部分が挙げられる。] [0059] コリンエステラーゼ(例えば、アセチルコリンエステラーゼ)のようなセリンヒドロラーゼとホスホロジアミドとして特徴付けられるOP−農薬またはOP−神経ガス剤との反応から誘導されるバイオマーカーは、典型的に、ポリペプチド−O−P(O)(N(RPR)2)2、ポリペプチド−O−P(S)(N(RPR)2)2の構造を有し、ここで、独立して選択されるRPRは、−Hまたは場合により置換されるアルキルである。] [0060] 本明細書において使用する「硫酸エステル」は、−O−S(O)(O)−O−構造を含有する部分を意味する。典型的に、本明細書において使用する硫酸エステル類は、水素原子、保護基、または−O−S(O)(O)−O−を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜約10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−O−S(O)(O)−O−を含み、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。硫酸エステル類として、−O−S(O)(O)−O−場合により置換されるアルキル、−O−S(O)(O)−O−CH3、−O−S(O)(O)−O−場合により置換されるアリール、−O−S(O)(O)−O−場合により置換されるヘテロアリール、−O−S(O)(O)−O−C6H5などが挙げられる。また、硫酸エステルとして、ポリペプチド−O−S(O)(O)−O−またはポリマー−O−S(O)(O)−O−のような硫酸エステル部分が挙げられる。] [0061] 本明細書において使用する「スルファミンエステル」、「スルファミン酸誘導体」、「スルファメート」などは、−O−S(O)(O)−NH−、−O−S(O)(O)−NH2、−O−S(O)(O)−NH−場合により置換されるアルキルまたは−O−S(O)(O)−N−(場合により置換されるアルキル)2構造を含有する部分を意味し、ここで、各場合により置換されるアルキル部分は独立して選択される。典型的に、本明細書において使用するスルファミン酸誘導体は、−O−S(O)(O)−N−を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含み、そして有機部分−O−S(O)(O)−NH−、−O−S(O)(O)−NH−有機部分、−O−S(O)(O)−NH−C1−8アルキル、−O−S(O)(O)−N(C1−8アルキル)2、−O−S(O)(O)−NHRPR、−NH−S(O)(O)−OHまたは−O−S(O)(O)−NH2のような部分を含み、ここで、アルキル基は独立して選択され、そして有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル部分について本明細書に記載のとおりである。また、スルファメートとして、ポリペプチド−O−S(O)(O)−NH−、−O−S(O)(O)−NH−ポリペプチド、ポリマー−O−S(O)(O)−NH−または−O−S(O)(O)−NH−ポリマーのようなスルファミン酸部分が挙げられる。] [0062] 本明細書に記載の「スルファミド」などは、−NH−S(O)(O)−NH−または−NH−S(O)(O)−NH2構造を含有する部分を意味する。典型的に、スルファミド部分は、−NH−S(O)(O)−NH−を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、−NH−S(O)(O)−NH−有機部分、−NH−S(O)(O)−NH2、−NH−S(O)(O)−NHRPRまたは−NH−S(O)(O)−N(RPR)2を含み、ここで、RPRは独立してまたは共に、C1−8の場合により置換されるアルキルのような保護基であり、そして有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。] [0063] 本明細書において使用する「スルフィンアミド」などは、−C−S(O)−NH−構造を含む部分を指す。典型的に、スルフィンアミド部分は、−S(O)−NH−有機部分、−NH−S(O)−有機部分、有機部分−S(O)−NH2、有機部分−S(O)−NHRPRまたは有機部分−S(O)−N(RPR)2のような適切な構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含み、ここで、RPRは独立してまたは共に、C1−8の場合により置換されるアルキルのような保護基であり、そして有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。] [0064] 本明細書に記載の「硫黄含有ジアミド(Sulfurous diamide)」などは、−NH−S(O)−NH−または−NH−S(O)−NH2構造を含む部分を意味する。典型的に、硫黄含有ジアミド部分は、−NH−S(O)−NH−を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、−NH−S(O)−NH−有機部分、−NH−S(O)−NH2、−NH−S(O)−NHRPRまたは−NH−S(O)−N(RPR)2を含み、ここで、RPRは独立してまたは共に、C1−8の場合により置換されるアルキルのような保護基であり、そして有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。硫黄含有ジアミドとして、ポリペプチド−NH−S(O)−NH−またはポリマー−NH−S(O)−NH−のような硫黄含有ジアミド部分が挙げられる。] [0065] 本明細書において使用する「スルホン酸エステル」、「スルホン酸誘導体」、「スルホネート」などは、−O−S(O)(O)−または−S(O)(O)−ORPR構造および構造の硫黄原子に直接付着した炭素原子を含む部分を意味し、RPRは−Hまたは保護基である。典型的に、スルホン酸誘導体は、−S(O)(O)−O−を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子または1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、−S(O)(O)−O−有機部分(ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである)、−S(O)(O)−O−C1−8の場合により置換されるアルキル、−O−S(O)(O)−C1−8の場合により置換されるアルキル、−O−S(O)(O)−ヘテロアリール、−S(O)(O)−O−アリールまたは−S(O)(O)−O−ヘテロアリール(ここで、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立して選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で場合により置換される)、−O−S(O)(O)−有機部分(ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである)、−O−S(O)(O)−ヘテロアリールまたは−O−S(O)(O)−アリール(ここで、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立して選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で場合により置換される)、−O−S(O)(O)−CH3、−O−S(O)(O)−C6H5などを含む。また、硫酸エステルとして、ポリペプチド−O−S(O)(O)−、−O−S(O)(O)−、またはポリマー−O−S(O)(O)−のような硫酸エステル部分が挙げられる。] [0066] 本明細書において使用する「スルホンアミド」は、−S(O)N(RPR)2、−S(O)N(場合により置換されるアルキル)−、または−S(O)N(場合により置換されるアルキル)2構造および構造の硫黄原子に直接付着した炭素原子を含有する部分を意味し、ここで、RPRおよび場合により置換されるアルキルは独立して選択され、そしてRPRは、−H、保護基またはエステル類、場合により置換されるアルキルもしくはアルキル基について本明細書に記載のとおりの有機部分である。典型的に、スルホンアミド類は、保護基、または−S(O)N(RPR)−のような適切な構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜約10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−S(O)N(RPR)−または−S(O)N(RPR)−有機部分を含み、ここで、有機部分は、エステル類、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について本明細書に記載のとおりであり、そしてRPRについては、先に記載している。例示的なスルホンアミド類として、C1−8の場合により置換されるアルキルS(O)N(RPR)−、アリール−S(O)N(RPR)−、ヘテロアリール−S(O)N(RPR)−(ここで、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立して選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で場合により置換され、そしてRPRについては、先に記載している)、あるいはC6H5−S(O)NH−が挙げられる。また、スルホンアミド類として、ポリペプチド−NH−S(O)−、ポリマー−NH−S(O)−またはポリマー−S(O)NH−のようなスルホンアミド部分が挙げられる。スルホンアミド類は、典型的に、塩化スルホニルと、第一級または第二級アミン基を有する分子とを縮合することによって調製される。] [0067] 本明細書において使用する「アミド」、「アミド誘導体」などは、−C(O)−NRPR−または−C(O)−NH−構造を含有し、構造の炭素に直接付着した他のヘテロ原子を伴わない部分を意味し、そしてここで、RPRは、−H、保護基、または有機部分であり、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。典型的に、アミド誘導体は、−C(O)NRPR−のような適切な構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含む。いくつかの実施形態では、−C(O)NRPR−基は、有機部分−C(O)NRPR−、有機部分−C(O)−NH−または−C(O)NRPR−有機部分であり、ここで、RPRおよび有機部分は独立して選択され、そして有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりであり、そしてRPRについては、先に記載している。また、アミドとして、−C(O)NRPR−ポリペプチド、−C(O)NH−ポリペプチド、ポリマー−C(O)NRPR−、ポリマー−C(O)−NH−または−C(O)NRPR−ポリマーのようなアミド部分が挙げられる。アミド類は、酸塩化物のような酸ハロゲン化物と、第一級または第二級アミンを含有する分子とを縮合することによって、調製される。あるいは、しばしば、カルボン酸含有分子の活性型エステルを介して進行するペプチド合成分野において周知のアミドカップリング反応が使用される。アミド結合を調製するための実施例については、Benoiton (2006) Chemistry of peptide synthesisCRCPress, Bodansky (1988) Peptide synthesis : A practical textbook, Springer-Verlag, Frinkin, M. et al.(1974) Peptide synthesis, Ann. Rev. Biochem. 43:419-443に提供されている。活性型カルボン酸の調製において使用される試薬については、Han, et al. (2 004) Recent development of peptide coupling agents in organic synthesis, Tet. 60:2447-2476に提供されている。] [0068] 本明細書において使用する「エーテル」は、1、2、3、4つもしくはそれ以上(通常、1もしくは2つ)の−O−部分を含む有機部分を意味し、ここで、2つの−O−部分が、相互に直ぐ隣にある(即ち、直接付着する)ことはない。典型的に、エーテル誘導体は、1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分を含む。エーテル部分として、有機部分−O−が挙げられ、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。また、エーテルとして、ポリペプチド−O−またはポリマー−O−のようなエーテル部分が挙げられる。] [0069] 本明細書において使用する「チオエステル」は、1、2、3、4つもしくはそれ以上(通常、1もしくは2つ)の−S−部分を含むエステル、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について記載のような有機部分を意味し、ここで、2つの−S−部分が、相互に直ぐ隣にあることはない。チオエステル部分として、有機部分−S−、有機部分−S−CH2−S−が挙げられ、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。チオエーテルとして、ポリペプチド−S−またはポリマー−S−のようなチオエーテル部分が挙げられる。] [0070] 本明細書において使用する「ジスルフィド」は、−S−S−または−S−S−RPR構造を含む有機部分を意味し、ここで、RPRは、−H、保護基、または有機部分であって、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載されている。典型的に、ジスルフィド誘導体は、−S−S−のような適切な構造を介して連結した約1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−S−S−(ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである)、−S−S−C1−8の場合により置換されるアルキル、−S−S−アリールまたは−S−S−ヘテロアリール(ここで、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立して選択される1、2、3、4もしくは5個の置換基で場合により置換される)を含む。また、ジスルフィドとして、ポリペプチド−S−S−またはポリマー−S−S−のようなジスルフィド部分が挙げられる。時折、ポリペプチド−S−S−のようなジスルフィド部分は、ポリペプチドを含むシステインアミノ酸残基のスルフヒドリル基および別のスルフヒドリル含有分子を使用して調製されるか、またはジスルフィド含有化合物におけるスルフヒドリル部分と別のスルフヒドリル部分との交換によって調製される。] [0071] 本明細書において使用する「ヒドラジド」は、−C(O)N(RPR)−N(RPR)−、−C(O)N(RPR)−NH−、−C(O)NH−N(RPR)2−または−C(O)NH(RPR)NH2を含有する有機部分を意味し、ここで、RRPは、独立して−H、保護基または有機部分であり、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載している。典型的に、ヒドラゾン誘導体は、−C(O)NH−NH−または−C(O)N(RPR)NHのような適切な構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−C(O)NH−NH−、−C(O)NH−NH(有機部分)、−C(O)NH−NH(有機部分)2を含み、ここで、有機部分は独立して選択され、そしてエステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について記載のとおりであり、そしてここで、RPRについては、先に記載している。また、ヒドラジドとして、ポリマー−C(O)NH−NH−、−C(O)NH−NH−ポリマーまたはポリペプチド−C(O)NH−NH−のようなヒドラジド部分が挙げられる。典型的に、ヒドラゾン類は、ヒドラジンと、酸塩化物もしくは活性型カルボン酸エステルのようなカルボン酸誘導体を含有する実体または分子とを縮合することによって、形成される。] [0072] 本明細書において使用する「ヒドラゾン」は、>C=N−N(RPR)2、>C=N−N(RPR)(場合により置換されるアルキル)、>C=N−N(場合により置換されるアルキル)2または>C=N−N−構造を含有する有機部分を意味し、ここで、>Cは、炭素原子および−H置換基または付着した他の2つの炭素原子置換基を表し、そしてここで、RRPおよび場合により置換されるアルキルは独立して選択され、そしてRPRは、独立して−H、保護基または有機部分であり、ここで、有機部分は、エステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載のとおりである。典型的に、ヒドラゾン誘導体は、−C(=N−N(RPR))−または>C=N−N−のような適切な構造を介して連結した約1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のへテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−C(=N−NH2)−または>C=N−NH−有機部分を含み、ここで、有機部分は、エステル、アルキルまたは場合により置換されるアルキル基について本明細書に記載されている。また、ヒドラゾンとして、>C(O)NH−NH−ポリペプチドまたは>C(O)NH−NH−ポリマーのようなヒドラゾンが挙げられる。ヒドラゾン類は、時折、アルデヒドまたはケトンと、構造>C−NHNH2もしくは>C(O)NH−NH2(ここで、>Cは、しばしば、2個の炭素原子が付着した炭素原子を表す)を有するヒドラジンまたはヒドラジドを含有する分子とを縮合することによってか、あるいは2つの異なるヒドラゾン含有分子の間のカルボニル分子の交換を介して調製される。時折、アルデヒドを、ポリペプチドに導入し、そしてヒドラジンまたはヒドラジド含有分子と縮合させて、ヒドラゾンを形成する。] [0073] 本明細書に記載の「アシル基」または「アシル」は、部分がSまたはOのようなヘテロ原子に付着する場合、−C(O)−基を含有する部分を意味する。いくつかの実施形態では、アシル部分が有機部分−C(O)−である。] [0074] 本明細書において使用する「チオアシル」は、SまたはOのようなヘテロ原子に付着した場合、−C(S)−基を含むエステルについて記載したとおりの有機部分を意味する。いくつかの実施形態では、−C(S)−基は、有機部分−C(S)−であって、ここで、有機部分は、エステル、場合により置換されるアルキルまたはアルキル基について記載したとおりである。] [0075] 本明細書において使用する「カルボネート」は、−O−C(O)−O−構造を含有する部分を意味する。典型的に、本明細書において使用する炭酸基は、−O−C(O)−O−構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−O−C(O)−Oを含む。また、カルボネートとして、ポリペプチド−O−C(O)−O−またはポリマー−O−C(O)−O−のような炭酸部分が挙げられる。] [0076] 本明細書において使用する「カルバメート」または「ウレタン」は、−O−C(O)N(RPR)−、−O−C(O)N(RPR)2、−O−C(O)NH(場合により置換されるアルキル)またはC(O)N(場合により置換されるアルキル)2−構造を含有する有機部分を意味し、ここで、RPRおよび場合により置換されるアルキルは独立して選択され、そしてRPRは、独立して−H、保護基、またはエステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキルについて記載のような有機部分である。典型的に、本明細書において使用するカルバミン酸基は、−O−C(O)−NRPR−構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分O−C(O)−NRPR−または−O−C(O)−NRPR−有機部分を含む。また、カルバメートとして、ポリペプチド−O−C(O)−NRPR−、−O−C(O)−NRPR−ポリペプチド、ポリマー−O−C(O)−NRPR−または−O−C(O)−NRPR−ポリマーのようなカルバメート部分が挙げられる。] [0077] 本明細書において使用する「尿素」は、−N(RPR)−C(O)−N(RPR)−、−N(場合により置換されるアルキル)−C(O)−N(場合により置換されるアルキル)−、−NH−C(O)N(場合により置換されるアルキル)2− −N(場合により置換されるアルキル)−C(O)N(場合により置換されるアルキル)2−構造を含有する有機部分を意味し、ここで、RPRおよび場合により置換されるアルキルは独立して選択され、そしてRPRは、独立して−H、保護基、またはエステル、アルキルもしくは場合により置換されるアルキルについて記載のような有機部分である。典型的に、本明細書において使用する尿素基は、−NH−C(O)−NRPR−構造のような適切な構造を介して結合した1〜50個の炭素原子、1〜20個の炭素原子もしくは1〜8個の炭素原子および独立して選択される0〜10個(典型的に、0〜2個)のヘテロ原子(例えば、O、S、N、P、Si)を含有する有機部分、例えば、有機部分−NH−C(O)−NRPR−を含む。また、尿素類として、ポリペプチド−NH−C(O)−NRPR−、およびポリマー−NH−C(O)−NRPR−のような尿素部分が挙げられる。] [0078] 本明細書において使用する「スピロ環置換基」は、通常、3、4、5、6、7もしくは8員環である環式構造を指し、例えば、それらは、3、4−、5−、6−、7−もしくは8−側環(sided ring)を含む。スピロ構造はまた、環式ケタール、チオケタール、ラクトン類またはオルトエステル類によって定義してもよい。] [0079] 本明細書において使用する「単糖」は、経験式(CH2O)n[式中、nは、3、4、5、6、7もしくは8である]を有するポリヒドロキシアルデヒドまたはケトンを意味する。典型的に、本明細書において使用する単糖類は、3、4、5、6、7もしくは8個の炭素原子を含有する。単糖は開環および閉環型を含むが、通常、閉環型である。単糖として、2’−デオキシリボース、リボース、アラビノース、キシロース、それらの2’−デオキシおよび3’−デオキシ誘導体ならびにそれらの2’,3’−ジデオキシ誘導体のようなヘキソフラノースならびにペントフラノース糖が挙げられる。また、単糖として、リボースの2’,3’ジデオキシジデヒドロ誘導体が挙げられる。単糖類として、グルコース、フルクトース、マンノース、イドース、ガラクトース、アロース、グロース、アルトロース、タロース、フコース、エリトロース、トレオース、リキソース、エリトルロース、リブロース、キシルロース、リボース、アラビノース、キシロース、プシコース、ソルボース、タガトース、グリセルアルデヒドのD−、L−およびDL−異性体、ジヒドロキシアセトンならびにそれらのモノデオキシまたは他の誘導体、例えば、ラムノース、ならびにグルクロン酸もしくはグルクロン酸の塩が挙げられる。単糖類は、場合により保護されるか、または部分的に保護される。例示的な単糖類として、 [式中、R37は、独立して水素、保護基、アセトアミド(−NH−AC)、メチルもしくはエチルのような場合により置換されるアルキル、またはアセテートもしくはプロピオネートのようなエステルであり、R38は、水素、ヒドロキシル、−NH2、−NHRPR、メチルもしくはエチルのような場合により置換されるアルキル、またはNH4+、Na+もしくはK+のようなカチオンであり、そしてR39は、水素、ヒドロキシル、アセテート、プロピオネート、メチル、エチル、メトキシもしくはエトキシのような場合により置換されるアルキルである]が挙げられる。] [0080] 場合により置換される「単糖」は、1つ以上のヒドロキシル基または水素もしくは炭素原子において場合により置換される任意のC3−C7糖(D−、L−またはDL−型)、例えば、エリトロース、グリセロール、リボース、デオキシリボース、アラビノース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フコース、マンノース、グルコサミン、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミンを含む。適切な置換基は、置換アルキル部分について上記のとおりであり、そして独立して選択される水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル、カルボキシル、アジド、シアノ、−O−C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−O−C2−6アルケニル、−S−C2−6アルケニル、エステル、例えば、アセテートまたはプロピオネート、場合により、保護されたアミン、場合により、保護されたカルボキシル、ハロゲン、チオールまたは保護されたチオールを含む。] [0081] 場合により置換される「オリゴ糖」は、相互に共有結合している2、3、4もしくはそれ以上の任意のC3−C7糖を含む。結合型糖は、D−、L−またはDL−型を有し得る。適切な糖類および置換基は、単糖類について記載のとおりである。オリゴ糖を含む単糖類間の結合はαまたはβである。隣接する単糖類は、例えば、1→2、1→3、1→4、および/または1→6グリコシド結合によって連結され得る。オリゴ糖または、IgG抗体のような抗体のFc領域において典型的に見出されるオリゴ糖部分を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、本明細書の他の箇所に記載のように、その炭水化物部分を介してバイオポリマー材料に固定化されて、光センサを提供する。] [0082] 本明細書において使用する「ポリマー」は、規則的なパターンでより小さなモノマー単位の連結によって形成される分子であるか、または1つ以上のタイプのモノマー単位の反復配置を有する分子を指す。ポリマーとして、生態適合性の合成有機ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール類(「PEGS」)、ポリプロピレングリコールエーテル類、ポロキサレン類、ポリヒドロキシアルキルポリマー類、ポロキサマー類またはエトキシ化/プロポキシ化ブロックポリマーが挙げられる。PEGは、2〜50もしくはそれ以上の連結したエチレングリコールモノマーを含有するエチレングリコールポリマーを意味する。平均のPEG分子量は、約80、100、200、300、400、500、600、1000、1200、1500、2000、8000、10,000、20,000もしくは30,000であり得、そしてそれらの混合物、例えば、PEG100およびPEG200、PEG200およびPEG300、PEG100およびPEG300、PEG100およびPEG400またはPEG200およびPEG400が含まれる。PEGポリマー類として、H(OCH2HC2)N−OH、H(OCH2HC2)N−CH3、H(OCH2HC2)N−ORPRのようなメチルまたはアルキルエーテル類、ならびにチオール、アミン、アジド(アミン代用物として)およびカルボン酸基を含有するアナログ、ならびにCH3(OCH2HC2)N−SH、CH3(OCH2HC2)N−S−S−(CH2CH2O)N−CH3、H(OCH2HC2)N−N3、H(OCH2HC2)N−COORPRのようなそれらの保護された誘導体が挙げられる。また、PEGポリマー類として、チオール、アミンおよびカルボン酸官能基を有するホモ−およびヘテロ−二官能性PEG誘導体、ならびにHOOC−CH2CH2−(OCH2CH2)N−S−S−CH2CH2COOH、H(OCH2HC2)N−OCH2CH2COORPR、HOOC−CH2CH2−(OCH2CH2)NO−CH2CH2COOH、NH2−CH2CH2−(OCH2CH2)N−NHRPR、HS−(CH2CH2O)N−COOH、HOOC−CH2CH2−(OCH2CH2)N−OCH2CH2NHRPRのようなそれらの保護された誘導体が挙げられ、ここで、RPRは保護基であり、そしてnまたはnの平均値は、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45もしくは50である。28モノマー単位までを含有するより低い分子量PEGポリマー類を、単分散型で入手してもよい。多様な単分散性、ホモおよびヘテロ二官能性PEGポリマー類は、CreativeBiochem, Winston Salem,NCから入手してもよい。ヘテロ二官能性PEGポリマー類の調製およびタンパク質への付着におけるそれらの使用については、米国特許出願公開第20070238656号(Harder, et al.)、米国特許出願公開第20050176896号(Bentley)および米国特許第7217845号(Rosen)に開示されている。本明細書の他の箇所、特に、表4においても、多様なヘテロ二官能性PEGを開示している。] [0083] ポロキサマー類は、典型的に、1つ、2つもしくはそれ以上の約1000、2000、4000、5000、6000、8000、10,000、12,000、14,000、15,000および/または16,000の平均分子量を有し、HO(CH2CH2O)a−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)C−H、RPRHN−(CH2CH2O)a−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)C−H HS(CH2CH2O)A−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)C−HまたはRPRO(CH2CH2O)a−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)c−Hのような構造を伴い、ここで、RPRは保護基であり、そしてnまたはbの平均値は、少なくとも約15もしくは20であり、そしてa+cは、分子の約20%〜約90重量%で変動し、例えば、aおよび/またはcは、約5、7、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75および/または80である。例示的なポロキサマー類として、pluronic L62LF(ここで、aは約7であり、bは約30であり、そしてcは約7である)、pluronic F68(ここで、aは約75であり、bは約30であり、そしてcは約75である)そしてpluronic L101(ここで、aは約7であり、bは約54であり、そしてcは約7である)が挙げられる。例示的なポロキサレン類として、HO(CH2CH2O)a−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)c−HまたはRPRO(CH2CH2O)a−(CH(CH3)CH2OH)b−(CH2CH2O)c−Hのような構造が挙げられ、ここで、RPRは保護基であり、そしてaの平均値は約12であり、bは約34であり、そしてcは約12であるか、または平均分子量は約3000である。また、ポリマーとして、これらの分子のいずれかの誘導体が挙げられ、ここで、末端のヒドロキシル基の一方もしくは両方および/または1つ、2つ、3つもしくはそれ以上の内部のヒドロキシル基が、例えば、−C(O)−ORPR、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−SH、−SRPR、−C(O)−SH、−C(O)−SRPR、−NH2、−NHRPR、−N(RPR)2、−C(O)NH2、−C(O)NHRPR、−C(O)N(RPR)2または塩のような独立して選択される部分に誘導され、ここで、RPRは、独立してもしくは共に保護基またはC1−C8の場合により置換されるアルキルである。] [0084] 本明細書において使用する「バイオポリマー」は、生物由来のポリマーにおいて見いだされるモノマー単位からなるあるタイプのポリマーを指す。バイオポリマーの例は、多糖、核酸ポリマー類(例えば、DNA、RNA)、およびポリペプチドにおいて見出され、それらは、それぞれ、単糖、核酸およびアミノ酸モノマー単位からなる。バイオポリマーは、脂質を含み、それらは、生物由来では、反復モノマー単位の基としてメチレン(−CH2−)を有し、そして1つ以上のアルケニル部分(即ち、−C=C−)を含有し得る。バイオポリマーは、生物学的供給源から誘導してもよく、または合成的に調製してもよい。合成バイオポリマーは、天然もしくは非天然または両方の組合せであるモノマー単位からなり得るかあるいはそれらからなり得る。それ故、ポリペプチドバイオポリマーは、ポリペプチドについて本明細書の他の箇所に記載されているような天然もしくは非天然のアミノ酸を含有してもよく、そして多糖は、単糖について、本明細書の他の箇所に記載されている天然もしくは非天然の単糖類または両方の組合せを含有してもよい。同様に、合成脂質バイオポリマーは、反復モノマー単位の基としてメチレン(−CH2−)を有し、そして1つ以上のアルケニル部分(即ち、−C=C−)またはアルキニル部分あるいは他の非飽和炭素に基づく部分を含有してもよい。一実施形態では、バイオポリマーは、メチレンモノマー単位、および物理的に隣接するバイオポリマーに局在する別の非飽和炭素に基づく部分に架橋することが可能である少なくとも1つの不飽和炭素に基づく部分を含有する。そのような別の部分に架橋することが可能な非飽和炭素に基づく部分を、重合単位(polymerization unit)と称する。] [0085] 脂質バイオポリマーは、しばしば、ヘッド基としての官能基を含有する。そのようなバイオポリマー官能性ヘッド基の例には、例えば、(遊離もしくは保護された形態での)カルボン酸、ヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、ケトンまたはアルデヒド基があるが、それらに限定されない。時折、脂質バイオポリマーは、バイオポリマー材料を提供するために、脂質バイオポリマーの集成後、合成的または酵素的に上記のバイオポリマー機能性ヘッド基に変換することができる代用的ヘッド基を含有する。] [0086] 典型的に、合成脂質バイオポリマーは、ヘッド基、2〜50メチレンモノマー単位、およびバイオポリマー材料を提供するために脂質ポリマーの架橋を可能にする重合単位を含む。時折、重合単位は、2つの隣接するアルキニル部分(ジ−アセチレン部分(即ち、−CC−CC−)と称される)、および15〜25個または20〜30個の炭素原子の長さを有するポリマー鎖中の残基からなるか、またはそれらからなる。重合単位としてジ−アセチレン部分を含有するバイオポリマーを、DA−モノマーと称する。一実施形態では、DA−モノマーは、ジ−アセチレン部分および脂質ヘッド基を有し、ここで、ジ−アセチレン部分は、DAモノマーのポリマーにおいて、脂質ヘッド基からの位置18〜20から位置3〜5の間に位置する。別の実施形態では、ジ−アセチレン部分は、位置10〜12から位置4〜6の間に存在する。なお別の実施形態では、ジ−アセチレン基は、約5〜7位に位置する。カルボン酸ヘッド基を伴うDA−モノマー類の例として、5,7−ドコサジイン酸(5,7−DCDA)、5,7−ペンタコサジイン酸(pentacosadiyonic acid)(5,7−PCA)または10,12−ペンタコサジイン酸(10,12−PCA)が挙げられるが、それらに限定されない。脂質バイオポリマーの炭素鎖内の重合単位の位置に依存する感度のばらつき(即ち、バイオポリマー材料に固定化されたバイオマーカー受容体へのバイオマーカーの結合後のバイオポリマー材料において観察され得る光学特性の最大変化)が、時折、観察される。ジ−アセチレン部分のような重合単位の位置を変動して、そのような重合単位に基づく光センサについて最大の感度を達成することは、当業者の能力の範囲内にある。] [0087] 「バイオポリマー材料」は、重合バイオポリマーからなる材料を指す。バイオポリマー材料は、フィルム、ベシクル、リポソーム、小管、編組状集成体、層状集成体、螺旋状集成体、多層物、凝集物、膜、および溶媒中のロッドおよびコイルのような溶媒和ポリマー凝集物を含むが、それらに限定されない物理形態を有してもよい。バイオポリマー材料は、重合バイオポリマーのマトリックスの部分ではない分子(即ち、重合していない分子)をさらに含有することができる。一実施形態では、バイオポリマー材料は、ベシクルまたはリポソームの形態である。別の実施形態では、バイオポリマー材料は、フィルムの形態である。フィルムとして、単層物、二層物、および多層物が挙げられる。これに関して、単層物およびフィルムは、下地基盤(即ち、バイオポリマー支持体)によって支持される固体状態の材料である。そのような単層物およびフィルムについては、なかでも、Ulman (1991)およびGaines (1966)においてレビューされている。フィルムおよび単層物とは対照的に、リポソームは、水性空間を封入する三次元ベシクルである。これらの材料については、なかでも、New (1989)およびRosoff (1996)に記載されている。リポソームがそれらの水性コンパートメント内に材料を捕捉するように、リポソームを構築することができる。フィルムおよび単層物は、水性空間を封入しない。] [0088] 一実施形態では、バイオポリマーフィルムは、支持体上に自己集成型有機モノマーを重層することによって、調製される。いくつかの実施形態では、支持体は、標準的なLangmuir-Blodgettトラフであり、そして自己集成型有機モノマーは、トラフに水溶液を充填することによって、作製される水性表面上に重層されるバイオポリマーである。次いで、バイオポリマーを、圧縮し、そして重合して、バイオポリマーフィルムを形成する。そのように生成されるフィルムを、Langmuir-Blodgettフィルムと称する。一実施形態では、圧縮は、可動性の隔壁を使用して、標準的なLangmuir-Blodgettトラフにおいて行われ、バイオポリマーを圧縮する。バイオポリマーの緊密にパックされた層が形成され、次いで、重合されるまで、圧縮を行う。いくつかの実施形態では、ジ−アセチレン部分(即ち、ジ−アセチレンモノマー)からなる脂質バイオポリマーを、自己集成型モノマーとして使用する。ジ−アセチレンモノマーを重合して、紫外線照射を使用して、ポリジアセチレン(PDA)バイオポリマーフィルムを得る。いくつかの実施形態では、フィルム周囲の界面において、脂質ヘッド基が暴露されるように、DA−モノマーのような脂質バイオポリマーから調製したLangmuir-Blodgettフィルム(LBフィルム)は、疎水化バイオポリマー支持体に移され、これは、本明細書の他の箇所に記載されている(Charych 1993)。] [0089] バイオポリマー材料は、共通の重合単位を有する1つ以上の異なるバイオポリマーモノマーの重合から調製してもよい。しばしば、2つ以上(典型的に、2つ)のバイオポリマーは、異なるヘッド基を有し、ここで、少なくとも1つのヘッド基は、バイオマーカー受容体の共有結合を許容する反応性官能基(またはその代用物)を提供し、そして各ヘッド基の所望される密度を提供するための割合で混合される。反応性官能基を直接提供するか、またはさらなる化学的操作の後(即ち、反応性官能基の代用物)に提供するかのいずれかであり、そして考慮すべき重要なことであり、そして固定化しようとするバイオマーカー受容体のサイズ、ヘッド基のタイプ、およびバイオポリマー材料の物理形態に依存するヘッド基の密度。例えば、DA−モノマーを組み入れたLangmuir-Blodgettフィルム(LBフィルム)の調製では、使用し得るカルボン酸ヘッド基のようなフィルムの形成に必要な条件下で荷電するヘッド基を有するDA−モノマーの最大の割合は、静電反発のため、エステルのような荷電していない疎水性ヘッド基を有するDA−モノマーを使用する場合より低い。さらに加えて、多数のポリペプチドからなるバイオマーカー受容体のようなより立体的に厳格なバイオマーカー受容体のPDA−バイオポリマーフィルムへの固定化には、より低い密度のバイオマーカー受容体の方が、単一のポリペプチドを有するバイオマーカー受容体を使用するより達成可能であり、それ故、使用すべき反応性官能基(またはその代用物)を有するDA−モノマーの相対量に対する指針としての役割を果たす。] [0090] PDA−バイオポリマー材料の形成後のバイオマーカー受容体の固定化に対する代替物は、バイオマーカー受容体がすでに付着しているDA−モノマーを使用することである。別の代替物は、バイオマーカー受容体を疎水性ポリマーに付着させることであり、これは、重合して、LBフィルムを形成する場合、バイオマーカー受容体を担持するポリマーのエントレインメントを生じるDA−モノマーの回収によって自己集成することができる。本質的に、バイオマーカー受容体を担持するポリマーは、バイオマーカー受容体のバイオポリマー材料への非共有結合(即ち、固定化)を生じるLBフィルムの形成におけるドーパントとしての役割を果たす。一般的指針として、至適バイオポリマー材料の調製物は、典型的に、DA−モノマーへのそれらの組み入れからか、またはバイオポリマー材料へ重合しようとするバイオポリマーの回収に組み入れられるバイオマーカー受容体を担持するドーパントとしてのいずれかで、バイオマーカー受容体の理論的最大密度の5〜15%を有する。] [0091] リポソームは、水性媒体における両親媒性分子の分散によって調製され、そして液相中にとどまる。リポソームは、均質な水性懸濁液内に存在し、そして球体、楕円体、正方形、矩形、および小管のようなさまざまな形状で作製してもよい。それ故、リポソームの表面は、液体のみ−−主に水と接触する。ある点において、リポソームは天然の細胞膜の三次元構造に類似する。] [0092] DA−モノマーからLangmuir-Blodgettフィルム、リポソームおよびゾル−ゲルを調製するための方法については、米国特許出願公開第2003/0129618号(Moronne)、ならびに米国特許第6,395,561号、同第6,468,759号、同第6,485,987号、同第6,180,135号、同第6,183,772号、同第6,103,217号、同第6,080,423号、同第6,001,556号および同第6,022,748号に示されている。] [0093] 本明細書において使用する「バイオポリマー基盤」あるいは「バイオポリマー支持体」は、バイオポリマー材料または光センサが固定化され、そして剛性もしくは可撓性の材料からなり得る固体の物体または表面を指す。バイオポリマー支持体として、プラスチック(例えば、ポリスチレンまたはポリエチレン、マイカ、ろ紙(例えば、ナイロン、セルロース、およびニトロセルロース)、ガラスビーズおよびスライド、金、ならびにシリカゲルまたはセファデックス、および他のクロマトグラフィー媒体のようなすべての分別媒体が挙げられる。いくつかの実施形態では、バイオポリマー材料は、ゾル−ゲルプロセスを使用して、シリカガラスに固定化される。一実施形態では、バイオポリマー支持体は、剛性であるか、またはバイオポリマー材料、もしくはバイオポリマー支持体に固定化しようとする光センサより大きな程度で変形に耐性である。時折、バイオポリマー支持体として使用すべき不活性材料を化学的に処置して、疎水性相互作用を介してバイオポリマー材料を固定化する疎水基を有する(即ち、疎水化された)バイオポリマー支持体を提供する。そのように化学的に処置された材料を、疎水化バイオポリマー支持体と称する。] [0094] いくつかの実施形態では、バイオポリマー支持体は、ガラス、石英もしくはプラスチック、または変形に対して必要な耐性を提供し、そしてバイオポリマー基盤およびバイオポリマー材料からなる光センサから放射される光エネルギーの検出を許容する可能性を保持する厚さを有する他の任意の材料からなる。それ故、バイオポリマー材料が固定化されるバイオポリマー支持体は、光センサを提供するために、バイオポリマー材料のための物理的な支持体を提供し、そしてバイオポリマー材料の組み入れ時にバイオポリマー材料から放射されるべき光エネルギーの波長を包含する第1の波長範囲に対して透過性である。典型的に、バイオポリマー材料は、バイオポリマー材料に固定化されたか、または固定化されるであろうバイオマーカー受容体へのバイオマーカーの結合に対する干渉を最小限にするバイオポリマー材料の表面(バイオポリマー材料表面と称する)において、バイオポリマー支持体の表面(バイオポリマー支持体表面と称する)に固定化される。一実施形態では、バイオポリマー材料は、バイオマーカー受容体が固定化されたか、または固定化されるであろうPDA−バイオポリマーフィルムの対向面からバイオポリマー基盤表面に固定化されるポリ−ジ−アセチレン(PDA)バイオポリマーフィルムである。別の実施形態では、バイオポリマー基盤はガラススライドであって、ここで、ガラススライドとして、石英またはホウケイ酸ガラスが挙げられるが、これらに限定されない。バイオポリマー材料をガラスまたは石英支持体に固定化するために、支持体の表面は、しばしば、疎水性分子に共有結合させるために後に使用される反応性官能基を有するシリル化剤で誘導体化される。一実施形態では、ガラス支持体を誘導体化するために使用されるシリル化剤は、反応性官能基としてアミノ基を有する(即ち、アミノシリル化剤)。一実施形態では、アミノシリル化剤は、3−アミノプロピルトリエトキシシランである。アミノシリル化剤および他の反応性官能基を有するシリル化剤によるガラスのシリル化については、米国特許第4,024,235号(Weetall)および米国特許第3,519,538号(Messing)に記載されている。] [0095] バイオポリマー支持体の主な機能は、バイオポリマー材料のための物理的な支持体を提供することである。バイオポリマー支持体はまた、第2の目的を供給してもよく、それによって、バイオポリマー材料またはそのように支持される光学材料によって生成されるべき光学特性は、バイオポリマー材料によって操作される。光学特性の操作の第2の目的として、集光、方向転換(redirecting)、フィルタリングまたは増幅が挙げられるが、それらに限定されない。] [0096] 一実施形態では、バイオポリマーまたは光センサのためのバイオポリマー支持体は、石英もしくはホウケイ酸ガラスバイアルを含むが、それらに限定されないガラスバイアルである。別の実施形態では、バイオポリマー材料または光センサのためのバイオポリマー支持体は、マイクロタイタープレートウェルの内側底面またはキュベットの壁の内面を含み、ここで、キュベットの壁は、入射光を受け入れ、そしてキュベットによって支持されたバイオポリマー材料の光学特性の検出可能な変化の検出を許容することが可能である。バイオポリマー材料または光センサフィルムのための支持体を提供するためのマイクロタイタープレートとして、正方形または丸型のウェル側面、および平形、V字型または丸型底を有する96、384、1536ウェルのプレートが挙げられるが、それらに限定されない。24または48ウェルのプレートのような低密度のマイクロタイタープレートもまた、感度の増加を提供するために使用してもよいが、検出しようとするバイオマーカーを有することが疑わしい生物由来のより大きな容積の液体を必要とする。自動化されたバイオセンサデバイスに使用することを意図した光センサの支持体として好適なマイクロタイタープレートは、ANSI−SBS標準に従う。光センサの支持体としての使用に適切なマイクロタイタープレートは、ポリビニル、ポリプロピレン、ポリスチレンを含むが、それらに限定されないプラスチックからなるウェルを有するか、またはホウケイ酸ガラスもしくは石英からなるか、またはプラスチック、ホウケイ酸ガラスもしくは石英からなる底面を有する。マイクロタイタープレート形式の適切な選択は、感度、スループット、サンプル容積および検出すべき光学特性の要件に依存し、そして最適化すべき当業者によく知られたパラメータである。例えば、平形底のウェルを伴うマイクロタイタープレートは、低いバックグランドの吸光度を提供し、丸底ウェルを伴うマイクロタイタープレートは、蛍光アプリケーションにおける感度の増強を提供し、そしてプラスチックウェルを伴うマイクロタイタープレートは、可視光スペクトル内の波長で測定すべき光学特性を有する疎水性バイオポリマー材料の固定化に有用である。バイオポリマー材料を支持するための表面を提供する他のバイオポリマー基盤は、吸光フローセルまたは蛍光フローセルをさらに含む。] [0097] 本明細書において使用する「ポリペプチド」は、単一のポリペプチドあるいは同じまたは異なるアミノ酸配列を有する2つ、3つ、4つもしくはそれ以上のポリペプチドの複合体(例えば、腫瘍壊死因子(TNF)は、3つの同一のポリペプチドの複合体、ホモトリマーである)を指す。細胞受容体またはリガンドは、しばしば、生来のポリペプチドであり、次いで、修飾され、そしてバイオポリマー材料に固定化されて、光センサを含み、次いでバイオマーカー受容体になる。細胞受容体またはリガンドは、時折、約10kDa〜約50kDaの間、および時折、約15kDa〜約35kDaの間の分子量を有することを特徴とする。細胞受容体またはリガンドは、時折、生来のポリペプチドのフラグメントであって、ここで、フラグメントは、ときどき、ポリペプチドのドメインまたはその一部である。ポリペプチドフラグメントは、ポリペプチドの機能を実施するポリペプチドの一部(例えば、リガンドもしくはリガンドフラグメントに結合する細胞受容体ドメイン、または細胞受容体もしくは細胞受容体フラグメントに結合するリガンドドメイン)である。ポリペプチドフラグメントは、生来のポリペプチドの非ドメイン領域およびドメインの部分を含むことができ、そして時折、約20〜約200アミノ酸長の間、そしてしばしば、約50〜約100アミノ酸長の間である。細胞受容体またはリガンドは、時折、非生来のアミノ酸および/または非アミノ酸部分を含むポリペプチド擬似物であり、その例は、当該技術分野において公知であり、そしてこれについて以下に記載する。] [0098] ポリペプチド分子では、アミノ酸配列または単一のアミノ酸は、標準的な分子生物学的技術もしくはペプチド合成技術を使用して、欠失、挿入、または置換してもよい。ポリペプチドのアミド結合を調製するための方法を、アミドの定義に追加して提供する。細胞受容体における任意のアミノ酸、バイオマーカー受容体、リガンドまたはバイオマーカーは、置換しても、もしくは欠失してもよく、あるいは挿入を任意の位置に導入してもよく、そして置換は、天然に存在する他の19種類のアミノ酸のうちの1つまたは非古典的もしくは非天然アミノ酸によるものであってもよい。アミノ酸置換は、得られるポリペプチドまたはペプチドの低減された機能が保持される限り、残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、および/または両親媒性の類似性に基づいて行ってもよい。例えば、負に荷電したアミノ酸として、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられ;正に荷電したアミノ酸として、リジンおよびアルギニンが挙げられ;そして中等度の親水性値を有する非荷電極性ヘッド基を伴うアミノ酸として、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、およびチロシンが挙げられる。アミノ酸修飾は、しばしば、標準的な方法(例えば、Current Protocols In Molecular Biology Ausubel, F.M., et al., eds. (2000)およびSambrook et al., "Molecular Cloning: A Laboratory Manual," 2nd ed. (1989))を使用して実施される。] [0099] 保存的置換は、例えば、表Aに従って作製され得る。2番目のカラムの同じブロック、および3番目のカラムの同じラインのアミノ酸は、保存的置換において相互に置換することができる。保存的置換は、時折、第2のカラムのブロックに対応する第3のカラムの1列にあるアミノ酸を、第2のカラムの同じブロック内の第3のカラムの別の列にあるアミノ酸と置き換えることによって、実施される。] [0100] 所定の実施形態では、例えば、塩基性には塩基性、酸性には酸性、極性には極性のアミノ酸ような同様なアミノ酸の置換または置き換えである相同置換が生じてもよい。また、非相同置換、即ち、1つのクラスの残基から別のクラスへの置換が生じてもよく、あるいはオルニチン(以後、Zと称する)、ジアミノ酪酸オルニチン(以後、Bと称する)、ノルロイシンオルニチン(以後、Oと称する)、ピリジルアラニン、チエニルアラニン、ナフチルアラニンおよびフェニルグリシンのような非天然アミノ酸を含む置換の介在も生じ得る。アミノ酸置換は、時折、改変体ペプチドの疎水性、改変体ペプチドの両親媒性を増強するため、および改変体ペプチドがα−へリックス構造または基礎構造を形成する可能性を増強または減少するために、選択される。] [0101] ] [0102] 細胞受容体またはリガンド改変体ポリペプチド配列は、しばしば、生来のリガンドまたは細胞受容体ポリペプチド配列に実質的に同一である。改変体のアミノ酸配列は、ときどき、生来のリガンドまたは受容体アミノ酸配列に対して、50%以上、51%以上...60%以上、61%以上...70%以上、71%以上...80%以上、81%以上...85%以上...89%以上、90%以上、91%以上、92%以上...95%以上...97%以上、98%以上、または99%以上である。] [0103] 生来のリガンドまたは細胞受容体タンパク質ポリペプチドもしくはタンパク質における天然に存在するアミノ酸は、時折、オルニチン(以後、Zと称する)、ジアミノ酪酸(以後、Bと称する)、ノルロイシン(以後、Oと称する)、ピリジルアラニン、チエニルアラニン、ナフチルアラニンおよびフェニルグリシンを含むが、それらに限定されない非天然または非古典的アミノ酸で置換される。天然に存在しないアミノ酸および非古典的アミノ酸置換の他の例には、α*およびα−二置換*アミノ酸、N−アルキルアミノ酸*、乳酸*、天然アミノ酸のハライド誘導体、例えば、トリフルオロチロシン*、p−CL−フェニルアラニン*、p−BR−フェニルアラニン*、p−I−フェニルアラニン*、L−アリル−グリシン*、β−アラニン*、L−α−アミノ酪酸*、L−γ−アミノ酪酸*、L−α−アミノイソ酪酸*、L−ε−アミノカプロン酸#、7−アミノヘプタン酸*、L−メチオニンスルホン#*、L−ノルロイシン*、L−ノルバリン*、P−ニトロ−L−フェニルアラニン*、L−ヒドロキシプロリン#、L−チオプロリン*、フェニルアラニン(Phe)のメチル誘導体、例えば、4−メチル−Phe*、ペンタメチル−Phe*、L−Phe(4−アミノ)#、L−Tyr(メチル)*、L−Phe(4−イソプロピル)*、L−Tic(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキシル酸)*、L−ジアミノプロピオン酸、L−Phe(4−ベンジル)*、2,4−ジアミノ酪酸、4−アミノ酪酸(γ−Abu)、2−アミノ酪酸(α−Abu)、6−アミノヘキサン酸(ε−Ahx)、2−アミノイソ酪酸(Aib)、3−アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトルリン、ホモシトルリン、システイン酸、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、フルオロアミノ酸、デザイナーアミノ酸、例えば、β−メチルアミノ酸、Ca−メチルアミノ酸、Na−メチルアミノ酸、ナフチルアラニンなどがある。記号*は、疎水性特徴を有する誘導体を示し、#は、親水性特徴を有する誘導体を示し、そして#*は、両親媒性特徴を有する誘導体を示す。] [0104] 改変体アミノ酸配列は、時折、配列の任意の2アミノ酸残基の間に挿入される適切なスペーサー基(グリシンまたはβ−アラニン残基のようなアミノ酸スペーサーに加えて、メチル、エチルまたはプロピル基のようなアルキル基を含む)を含む。また、ペプチドおよびポリペプチドは、ペプトイドを含み得るか、またはペプトイドからなり得る。用語「ペプトイド」は、改変体アミノ酸構造を指し、ここで、α−炭素置換基は、α−炭素ではなく、むしろ骨格窒素原子上に存在する。ペプトイド形態のペプチドを調製するためのプロセスは、当該技術分野において公知である(例えば、Simon et al., PNAS 89(20): 9367-9371 (1992)およびHorwell, TrendsBiotechnol. 13(4): 132-134 (1995)を参照のこと)。] [0105] ポリペプチドおよびそれらの改変体(細胞受容体、バイオマーカー受容体、リガンドまたはバイオマーカーがそれらを含むか、またはそれらからなる)は、しばしば、既知の組み換え分子生物学手順(例えば、Mullis et al., MethodsEnzymol. 155:335-50 (1987)およびAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology、例えば、3.17.1〜10頁)によって調製される。あるいは、ポリペプチドは、時折、化学合成プロセスを使用して合成されるか、または所定の実施形態では、生物学的供給源から精製される。いくつかの精製された酵素は、市販されている。] [0106] ポリペプチドは、ペプチド連結方法(例えば、Dawson et al., Science 266:776-9 (1994)およびColigan et al., Native chemical ligation of polypeptides, Wiley: 18.4.1-21 (2000)を参照のこと)によって合成してもよい。この方法は、生来の骨格タンパク質を、十分に保護されていないポリペプチドビルディングブロックから集成することを可能にする。連結反応を容易にするために、N末端ポリペプチドフラグメントのα−カルボキシル基は、アリールチオエステルとして穏やかに活性化され、そしてC末端ポリペプチドフラグメントは、アミノ−末端システインを含有する。反応は、しばしば、水性緩衝液において、ほぼ中性のphで行われる。最初の工程は、N末端Cys−ポリペプチド(C末端フラグメント)のチオール基およびN末端ポリペプチドフラグメントのα−チオエステル部分に関与する可逆的なチオエステル交換反応である。この中間体は、自発的再配置を経験して、連結部位において、天然のペプチド結合を形成する。化学的アプローチの利点は、標的分子への非天然アミノ酸の部位特異的組み入れ、および翻訳後修飾である。約50アミノ酸以下のポリペプチドフラグメント、ならびにそれらの擬似物および改変体は、時折、当該技術分野において公知の標準的な化学合成方法(例えば、Applied Biosystemsから市販されているペプチド合成機)によって生成される。] [0107] ポリペプチドおよびそれらの改変体(細胞受容体、バイオマーカー受容体、リガンドまたはバイオマーカーがそれらを含むか、またはそれらからなる)は、標準的な精製手順を使用して単離される。「単離された」もしくは「精製された」ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質は、タンパク質が誘導される細胞または組織供給源由来の細胞材料もしくは他の夾雑タンパク質を実質的に含まないか、あるいは化学的に合成する場合、化学前駆体または他の化学物質を実質的に含まない。「実質的に含まない」は、(乾燥重量で)約30%未満、20%未満、10%未満、より好ましくは、5%未満の非受容体もしくはリガンドポリペプチド(また、「夾雑タンパク質」とも称される)、あるいは化学前駆体または非受容体もしくはリガンド化学物質を有するリガンド、受容体、またはそれらのペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質改変体の調製物を意味する。ポリペプチドまたはその生物学的に活性なタンパク質が組み換え的に産生される場合、それは、しばしば、培養培地を実質的に含まず、具体的には、ここで、培養培地は、ポリペプチド調製物の容積の約20%未満、時折、約10%未満、しばしば、約5%未満を示す。単離されたまたは精製されたポリペプチド調製物は、時折、0.01ミリグラム以上または0.1ミリグラム以上であり、しばしば、乾燥重量で1.0ミリグラム以上および10ミリグラム以上である。] [0108] 本明細書に記載の「受容体」は、20×E−06M〜1×E−15M以下の間のKd範囲のKdでリガンドに結合することによって、リガンドと相互作用する分子を意味し、ここで、受容体は、受容体−リガンド相互作用を示すリガンドの結合時に生化学的または物理化学的シグナルを伝達する。生物学的由来または派生物の受容体を、細胞受容体と称する。光センサを形成するためにバイオポリマーに固定化される細胞受容体を細胞バイオマーカー受容体と称し、これは、バイオマーカー受容体の例である。バイオマーカー受容体に結合する細胞受容体のリガンドは、バイオマーカーの例である。一実施形態では、細胞バイオマーカー受容体は、細胞受容体が固定化されるバイオポリマー材料への細胞受容体のリガンドの結合時にシグナルを伝達する。別の実施形態では、Kd範囲は、10×10E−06M〜1×10E−12Mの間である。なお別の実施形態では、Kd範囲は、1×10E−06〜1×10E−10の間または0.1×10E−06〜1×10E−9の間である。別の実施形態では、バイオマーカー受容体は細胞受容体フラグメントであって、ここで、細胞受容体フラグメントは、無傷(intact)な細胞受容体の結合ドメインを含むか、またはそれからなる。従って、細胞受容体フラグメントは、細胞受容体を含み、そして細胞受容体の機能を実施するポリペプチドである。一実施形態では、細胞受容体フラグメントは、Kd範囲20×E−06M〜1×E−15M、10×10E−06M〜1×10E−12M、1×10E−06〜1×10E−10または0.1×10E−06〜1×10E−9のバイオマーカーのためのKdを有する。] [0109] 細胞受容体は、時折、細胞系(例えば、哺乳動物の細胞もしくは組織のグループ)、細菌またはウイルスのエンベロープにおけるか、あるいは細胞、細菌またはウイルスの破砕された膜もしくはエンベロープにおける生物学的膜に結合し得る。別の実施形態では、細胞受容体または細胞受容体フラグメントは、無細胞系において非結合型であるか、あるいは光センサを提供するために、バイオポリマーへの(本明細書において定義したような)直接的共有結合、間接的共有結合、または直接的もしくは間接的非共有結合によって、バイオポリマーに固定化される。] [0110] 細胞受容体は、時折、膜内または膜表面の膜領域に局在する(例えば、受容体タンパク質キナーゼ、受容体タンパク質ホスファターゼ、サイトカイン受容体、G−タンパク質共役受容体およびインテグリン類)。時折、細胞受容体は細胞の細胞内領域に局在し、そして核受容体を含む。一実施形態では、細胞受容体または細胞受容体フラグメントは、光センサを提供するために、バイオポリマーへの(本明細書において定義したような)直接的共有結合、間接的共有結合、または非共有結合によって、バイオポリマー材料に固定化される。それ故、固定化しようとする細胞受容体またはそのフラグメントを、細胞バイオマーカー受容体と称する。] [0111] サイトカイン受容体:サイトカイン受容体は、4つのファミリーに分けられる。クラスIサイトカイン受容体ファミリーは、免疫および造血系において機能するサイトカイン結合受容体を含む。加えて、このファミリーは、成長ホルモンおよびプロラクチンの受容体を含む。細胞外ドメインには、位置的に保存された4システイン残基(CCCC)およびTrp−Ser−Xaa−Trp−Ser(配列番号1)(ここで、Xaaは、非保存アミノ酸である)の保存配列を伴う保存アミノ酸配列が存在する。受容体は、2つのポリペプチド鎖からなり、そしてサイトカイン特異的サブユニット、およびサイトカインリガンドに通常特異的でないシグナル伝達サブユニットである。これらの受容体が三量体である場合も若干認められる。シグナル伝達サブユニットは、サイトカインリガンドの高い親和性の結合に必要である。] [0112] クラスIサイトカイン受容体ファミリーは、同一のシグナル伝達サブユニットを有する1つのサブファミリーにおけるすべての受容体を伴うサブファミリーにさらに分けられる。GM−CSFサブファミリーは、IL−3、IL−5、およびGM−CSFの受容体を含み、そして低い親和性、サイトカイン特異的受容体αサブユニットによって特徴付けられる。すべての3つのαサブユニットは、共通のシグナル伝達βサブユニットに非共有結合で会合して、サイトカインに対する増加した親和性を示す二量体受容体を形成し、そしてサイトカイン結合後、膜を横切ってシグナルを伝達する。IL−6サブファミリーとして、重複する生物活性を示す異なる1つもしくは2つのサイトカイン特異的サブユニットと会合する共通のシグナル伝達サブユニット(gp130)によって特徴付けられるIL−6、IL−11、およびIL−12の受容体が挙げられる。IL−2サブファミリーとして、IL−2、IL−4、IL−7、IL−9、およびIL−15の受容体が挙げられる。IL−2およびIL−15受容体は、サイトカイン特異的な1つの鎖および2つの鎖(シグナル伝達を担うβおよびγ)を有する三量体である。IL−2受容体γ鎖は、二量体であるこのサブファミリーのそれらのメンバーにおけるシグナル伝達サブユニットである。] [0113] インターフェロン受容体ファミリーとしても公知であるクラスIIサイトカイン受容体ファミリーは、3つのインターフェロン、INF−α、β、およびγの受容体を含む。これらの受容体は、保存システインモチーフを所有するが、クラスIサイトカイン受容体のWSXWSモチーフの特徴を欠く。] [0114] TNF受容体ファミリーとして、55kDaのTNF受容体(TNF−RI)および75kDaのTNF受容体(TNF−RII)、ならびにCD40およびFasが挙げられる。それらは、細胞外アミノ末端における約40アミノ酸のシステインリッチ反復を有する。ファミリーのいくつかのメンバーは、それらの細胞質領域においても配列類に性を示す。LTおよびTNF−αは、両方ともp55受容体およびp75受容体に結合する。TNF−αの殺作用は、p55受容体を介して仲介される。p55受容体は、アポトーシスに関与するTRADDと呼ばれる「デスドメイン」と呼ばれる保存配列モチーフを含有する。p75受容体は、TNF−受容体関連因子(TRAF)と呼ばれる分子のタンパク質ファミリーを定義するドメインを含有する。それらの過剰発現は、転写因子NFκB、およびまた転写因子AP−1を調節するストレス活性型タンパク質キナーゼ経路を活性化する。] [0115] 構造相同性は、次の4つのタイプに分類することができるため、構造相同性は、それほど重複性を示さないサイトカイン類を部分的に区別する:メンバーのサイトカイン類がαヘリックスの4つの束を伴う三次元構造を有する4α−ヘリックスバンドルファミリー。このファミリーは、次いで、3つのサブファミリーに分けられる:1)IL−2サブファミリー、2)インターフェロン(IFN)サブファミリーおよび3)IL−10サブファミリー。これらの3つのサブファミリーの第1のものは、エリスロポエチン(EPO)およびトロンボポエチン(THPO)を含むいくらかの非免疫学的サイトカイン類を含有する。あるいは、4α−ヘリックスバンドルサイトカイン類は、長鎖および短鎖サイトカイン類に分類することができる。IL−1ファミリーは、主に、IL−1およびIL−18を含む。IL−17ファミリーメンバーのサイトカイン類は、細胞傷害作用を生じるT細胞の増殖を促進するのに特異的効果を有する。第4のファミリーメンバーはケモカイン類であり、これは、ケモカイン受容体と共に以下で考察する。異なる分類は、免疫学的サイトカイン類を、それぞれ、ヘルパーT細胞、1型(IFN−γなど)および2型(IL−4、IL−10、IL−13、TGF−βなど)の増殖ならびに機能化を促進するものに分ける。] [0116] 可溶性サイトカイン受容体は、血液および細胞外液において見出すことができる。これらの可溶性受容体は、細胞結合型サイトカイン受容体の細胞外ドメインの酵素切断から生じる。放出された可溶性フラグメントは、サイトカイン分子に結合することができ、それによってそれらの活性を中和する。可溶性IL−2受容体(sIL−2R)は、長期のT細胞活性化後に放出される。発散された受容体は、IL−2に結合し、そして膜結合型IL−2Rとのその相互作用を妨害することができる。] [0117] ケモカイン受容体ファミリーメンバーは、リガンド結合特異性を決定するのに重要なケモカイン受容体のN末端部分を伴うGタンパク質−共役受容体である。ケモカイン受容体は、構造的に関連し、そして特異的(ただ1つの既知のリガンド−例えば、CXCR1/IL8RAおよびCXCR4/フシン/LESTRに結合する)、共有的(CXCR2/IL8RB、CXCR3、CCCR1−CCCR5)、無差別的(CXCまたはCCタイプのいずれかの多くのケモカインリガンドに結合する)、およびウイルス(進化中にウイルスゲノムに導入されている共有受容体、例えば、リスザルヘルペスウイルス(herpes saimiri virus)およびサイトメガロウイルス)に分類することができる。] [0118] ケモカイン類は、強力な白血球活性化および/または走化性活性を伴う構造的に関連する糖タンパク質のファミリーである。それらは70〜90アミノ酸長および約8〜10kDaの分子量である。それらのほとんどは、4システイン残基を伴う2つのサブファミリーに当てはまる。これらのサブファミリーは、2アミノ末端システイン残基が直ぐ隣に存在するか、または1アミノ酸を隔てて存在するかどうかに基づく。CXCケモカイン類としても公知であるαケモカイン類は、第1および第2のシステイン残基の間に単一のアミノ酸を含有し;β、またはCC、ケモカイン類は、隣接するシステイン残基を有する。ほとんどのCXCケモカイン類は、好中球の化学遊走因子であるが、一方、CCケモカイン類は、一般的に、単球、リンパ球、好塩基球、および好酸球を引き寄せる。また、他に2つの小さなサブグループが存在する。Cグループは、1つのメンバー(リンホタクチン)を有する。それは、4システインモチーフのシステインのうちの1つを欠くが、そのカルボキシル末端において、C−Cケモカインと相同性を共有する。第4のサブグループは、C−X3−Cサブグループである。C−X3−Cケモカイン(フラクタルカイン/ニューロタクチン)は、第1の2システインの間に3アミノ酸残基を有する。それは、長いムチン幹部(stalk)を介して細胞膜に直接束縛され、そして白血球の接着および遊走の両方を誘導する。] [0119] サイトカイン受容体、サイトカイン受容体リガンド、およびペプチド配列のような構造的情報の例は"http://apresslp.gvpi.net/apcyto/lpext.dll?f=templates&fn=main-h.htm&2.0" maintained by Elsevier, B.V. the NetherlandsおよびCOPE (Cytokines and Cells Online Pathfinder Encyclopedia) at "http://www.copewithcytokines.de/cope.cgi."によって、ならびに"The Cytokine Handbook" 2nd ed., Thomson A. Ed. Academic Press 1994において提供されている。一実施形態では、サイトカイン受容体またはサイトカインが、バイオポリマー材料に固定化されて、光センサを提供し、そして固定化しようとするサイトカイン受容体またはサイトカインを、サイトカインバイオマーカー受容体と称する。サイトカインバイオマーカー受容体に結合するサイトカインまたはケモカインを、サイトカインバイオマーカーと称する。] [0120] Gタンパク質−共役受容体:Gタンパク質−共役受容体(GPCR)は、7つの膜貫通ドメインを有するタンパク質のスーパーファミリーであり、そしてセンサーシグナルメディエーター(例えば、光および臭覚刺激分子)の受容体;アデノシン、ボンベシン、ブラジキニン、エンドセリン、γ−アミノ酪酸(GABA)、肝細胞増殖因子、メラノコルチン類、神経ペプチドY、オピオイドペプチド類、オプシン類、ソマトスタチン、タキキニン類、血管作動性腸管ポリペプチドファミリー、およびバソプレッシン;生態アミン類(例えば、ドーパミン、エピネフリンおよびノルエピネフリン、ヒスタミン、グルタミン酸(代謝調節作用)、グルカゴン、アセチルコリン(ムスカリン様作用)、およびセロトニン);ケモカイン類;炎症の脂質メディエーター(例えば、プロスタグランジン類およびプロスタノイド類、血小板活性化因子、ならびにロイコトリエン類);ならびにペプチドホルモン(例えば、カルシトニン、C5aアナフィラトキシン、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、ニューロキニン、および甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、およびオキシトシン)を含む。いまだ同定されていない刺激に対する受容体として作用するGPCRは、オーファン受容体として既知である。] [0121] GPCRは、配列相同性および機能類似性に基づいて、5つのクラスに分けられる。クラスA(ロドプシン様)、クラスB(セクレチン様)、クラスC(代謝調節/フェロモン)、クラスD(真菌フェロモン(Fungal pheromone))、クラスE(cAMP受容体)およびクラスF(Frizzled/Smoothened)。クラスAは、さらに19のサブグループ(A1〜A19)に下位区分される。GPCR分類についてのさらなる説明は、Foord, et al. "International union of pharmacology XLVI: G protein-coupled receptor list" Pharm. Rev. 2005, 57:279:288およびJoost, Genome Biol. 2002, 3(11):research0063.1-0063.16に示されている。] [0122] GPCRおよびそれらの構造的情報、例えば、それらのペプチド配列の例は、GPCRDB (G Protein-coupled database)コンソーシアムにより維持されている"http://www.gpcr.org/7tm/"、Swiss Institute of Bioinfomatics により維持されている"http://www.expasy.org/cgi-bin/lists?7tmrlist.txt"によって、および"The G-Protein Linked Receptor Facts Book", Watson, S; Arkinstall, S, Academic Press 1994において提供されている。一実施形態では、生体膜内のGPCRは、光センサを提供するために、GPCRポリペプチドもしくはGPCRが存在する生体膜を介する直接的共有結合、間接的共有結合、または非共有結合によって、バイオポリマー材料に固定化される。そのようにして固定化すべきGPCRを、GPCRバイオマーカー受容体と称する。別の実施形態では、ペプチド性Gタンパク質−共役受容体に結合するポリペプチドリガンドまたはそのフラグメントが、光センサを提供するために、バイオポリマー材料に固定化される。そのようにして固定化すべきペプチド性GPCRリガンドから誘導されるポリペプチドを、ここで、ペプチド性GPCRバイオマーカーと称する。GPCRおよびそれらの構造的情報、例えば、それらのペプチド配列の例は、Geppetti, Ed. In "Peptidergic G protein-coupled receptors" NATOScience series. Series A: Life Sciences, Vol. 307, IOS Press, 1999によって提供されている。] [0123] インテグリン類:インテグリン類は、他の細胞への細胞の付着、およびいずれの細胞の部分ではない組織の材料部分(細胞外マトリックス)への細胞の付着において役割を果たす細胞表面受容体である細胞表面タンパク質のスーパーファミリーである。インテグリン類はまた、シグナル伝達(細胞が、1つの種類のシグナルまたは刺激を別の細胞に伝達するプロセス)において役割を果たし、そして細胞の形状、運動を定義し、そして細胞周期を調節する。インテグリン類は、約40〜70アミノ酸の単一の膜貫通ヘリックスを介して細胞の形質膜に付着した内在性膜タンパク質である。例外は、1088アミノ酸の細胞質ドメインを有するβ4サブユニットである。ほとんどのインテグリン類は、スーパーファミリーを介して保存された95kDaのαサブユニット、および150〜170kDaのより可変なβサブユニットとのヘテロ二量体である。] [0124] ベータ(β)サブユニットは、4つのシステインリッチ反復配列を有し、そしてインテグリン類が結合するリガンドの少なくともいくつかを整合することに直接関与する一方、αサブユニットは、タンパク質の折り畳みを安定化し得る。加えて、いくつかのサブユニットの改変体が、異なるスプライシングによって形成され、例えば、β1サブユニットの4つの改変体が存在する。インテグリン類として、リガンドタンパク質のRGD(Arg−Gly−Asp)配列に結合する繊維芽細胞のフィブロネクチンおよびビトロネクチン受容体、血小板IIB/IIIA表面糖タンパク質(フィブロネクチンおよびフィブリノーゲン受容体)、白血球表面タンパク質のLFA−1クラス、ならびにVLA表面タンパク質が挙げられる。リガンドにおけるRGD配列の要件は、不変ではない。] [0125] αサブユニット間の構造は、極めて類似している。すべて、20〜30アミノ酸のストレッチだけ間隔を置いて配置された、それらの細胞外ドメインにおける30〜40アミノ酸の7つの相同反復を含有する。3つもしくは4つの反復は、ほとんど細胞外であり、そしてカチオン結合性特性を伴う配列を含有する。インテグリン類とそれらのリガンドとの相互作用は、カチオン依存性であるため、これらの配列は、リガンドの結合に関与すると思われる。すべてのαサブユニットは、膜貫通領域下に直接局在する5アミノ酸モチーフGFFKRを共有する。αサブユニットは、いくつかの構造的再に基づく2つのグループに下位区分される。第1のグループは、α−1、α−2、α−L、α−Mおよびα−Xによって形成される。第1のグループのメンバーは、すべて、いわゆる挿入ドメイン(I−ドメイン)を含有する。約180アミノ酸のこのドメインは、第2および第3の反復の間に位置し、そしてリガンド結合に関与し得る。第2のグループは、α−3、α−5、α−6、α−7、α−8、α−IIb、α−Vおよびα−IELによって形成される。このグループのメンバーは、すべて、それらの前駆体の重鎖および軽鎖への翻訳後切断を共有する。軽鎖は、細胞質ドメイン、膜貫通領域および細胞外ドメインの一部分(約25kDa)からなる一方、重鎖は、細胞外ドメイン上の残りの部分(約120kDa)を含有する。] [0126] 哺乳動物では、19αおよび8βサブユニットが特徴付けられており、これらを以下に示す。α−サブユニット:ITGA1(CD49a)、ITGA2(CD49b)、ITGA2B(CD41)、ITGA3(CD49c)、ITGA4(CD49d)、ITGA5(CD49e)、ITGA6(CD49f)、ITGA7、ITGA8、ITGA9、ITGA10、ITGA11、ITGAD(CD11d)、ITGAE(CD103)、ITGAL(CD11a)、ITGAM(CD11b)、ITGAV(CD51)、ITGAWおよびITGAX(CD11c)であって、それぞれ、α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8、α9、α10、α11、αD、αE、αL、αM、αV、αWおよびαXとも称される;β−サブユニット:ITGB1(CD29)、ITGB2(CD18)、ITGB3(CD61)、ITGB4(CD104)、ITGB5、ITGB6、ITGB7およびITGB8であって、β1、β2、β3、β4、β5、β6、β7およびβ8とも称される。これらのαおよびβサブユニットの異なる組合せを介して、いくつかの24の独特なインテグリン類が作製され、そしてα1β1、α2β1、α4β1(VLA−4)、α5β1、αLβ2(LFA−1)、αMβ2(Mac−1)、αIIbβ3、α6β4を含む。] [0127] インテグリン類およびそれらの構造的情報、例えば、インテグリン類およびそれらのリガンドのペプチド配列の例は、“http://www.geocities.com/CapeCanaveral/9629/” に局在する“The Integrin Page” によって提供されている。一実施形態では、インテグリンまたはそのβサブユニットは、インテグリンのポリペプチドもしくはインテグリンサブユニット、またはポリペプチドが存在する生体膜を介して、直接的共有結合、間接的共有結合または非共有結合によって、バイオポリマー材料に固定化される。光センサを提供するために固定化しようとするインテグリンまたはそのサブユニットもしくはフラグメントを、インテグリンバイオマーカー受容体と称し、そしてインテグリンに結合するリガンドまたはそのフラグメントを、インテグリンバイオマーカーと称する。] [0128] 核内受容体:核内受容体(NR)は、ホルモンおよび他の所定の分子の存在を感知することを担う細胞内タンパク質のクラスである。アゴニスト(典型的に、ホルモンまたは小さな親油性分子)の結合に応答して、核内受容体は、その核内受容体応答エレメント(NRE)と称される部位においてDNAに直接結合し、続いて、隣接する遺伝子の発現を調節する。配列相同性に従って分類された既知の48既知ヒト核内受容体を、サブファミリー:名称;グループ:名称(グループ全体に共通である場合、内因性リガンド);メンバー:名称(略称;NRNC記号、遺伝子)(内因性リガンド)として示す。] [0129] サブファミリー1:甲状腺ホルモン受容体様;グループA:甲状腺ホルモン受容体(甲状腺ホルモン);(1)甲状腺ホルモン受容体−α(TRα;NR1A1、THRA)、(2)甲状腺ホルモン受容体−β(TRβ;NR1A2、THRB);グループB:レチノイン酸受容体(ビタミンAおよび関連化合物)(1)レチノイン酸受容体−α(RARα;NR1B1、RARA)、(2)レチノイン酸受容体−β(RARβ;NR1B2、RARB)、(3)レチノイン酸受容体−γ(RARγ;NR1B3、RARG);グループC:ペルオキシソーム増殖因子−活性化受容体(1)ペルオキシソーム増殖因子−活性化受容体−α(PPARα;NR1C1、PPARA)、(2)ペルオキシソーム増殖因子−活性化受容体−β/δ(PPARβ/δ;NR1C2、PPARD)、(3)ペルオキシソーム増殖因子−活性化受容体−γ(PPARγ;NR1C3、PPARG);グループD:Rev−ErbA(1)Rev−ErbAα(Rev−ErbAα;NR1D1)、(2)Rev−ErbAβ(Rev−ErbAβ;NR1D2):グループF:RAR関連オーファン受容体(1)RAR関連オーファン受容体−α(RORα;NR1F1、RORA)(2)RAR関連オーファン受容体−β(RORβ;NR1F2、RORB)、(3)RAR関連オーファン受容体−γ(RORγ;NR1F3、RORC);グループH:肝臓X受容体様(3)肝臓X受容体−α(LXRα;NR1H3)、(2)肝臓X受容体−β(LXRβ;NR1H2)、(4)ファルネソイドX受容体(FXR;NR1H4);グループI:ビタミンD受容体様(1)ビタミンD受容体(VDR;NR1I1、VDR)(ビタミンD)、(2)プレグナンX受容体(PXR;NR1I2)、(3)構成的アンドロスタン受容体(CAR;NR1I3)] [0130] サブファミリー2:レチノイドX受容体様;グループA:肝細胞核因子−4(HNF4)(1)肝細胞核因子−4−α(HNF4α;NR2A1、HNF4A)、(2)肝細胞核因子−4−γ(HNF4γ;NR2A2、HNF4G);グループB:レチノイドX受容体(RXRα)(1)レチノイドX受容体−α(RXRα;NR2B1、RXRA)、(2)レチノイドX受容体−β(RXRβ;NR2B2、RXRB)、(3)レチノイドX受容体−γ(RXRγ;NR2B3、RXRG);グループC:精巣受容体(1)精巣受容体2(TR2;NR2C1)、(2)精巣受容体4(TR4;NR2C2);グループE(TLX/PNR)(1)ショウジョウバエ(Drosophila)無尾遺伝子(TLX;NR2E1)のヒトホモログ、(3)光受容体細胞特異的核内受容体(PNR;NR2E3);グループF:COUP/EAR(1)ニワトリオボアルブミン上流プロモーター−転写因子I(COUP−TFI;NR2F1)、(2)ニワトリオボアルブミン上流プロモーター−転写因子II(COUP−TFII;NR2F2)、(6)V−erbA関連(EAR−2;NR2F6)。] [0131] サブファミリー3:エストロゲン受容体様;グループA:エストロゲン受容体(1)エストロゲン受容体−α(ERα;NR3A1、ESR1)、(2)エストロゲン受容体−β(ERβ;NR3A2、ESR2)、グループB:エストロゲン関連受容体(1)エストロゲン関連受容体−α(ERRα;NR3B1、ESRRA)、(2)エストロゲン関連受容体−β(ERRβ;NR3B2、ESRRB)、(3)エストロゲン関連受容体−γ(ERRγ;NR3B3、ESRRG);グループC:3−ケトステロイド受容体(1)グルココルチコイド受容体(GR;NR3C1)(コルチゾール)、(2)鉱質コルチコイド受容体(MR;NR3C2)(アルドステロン)、(3)プロゲステロン受容体(PR;NR3C3、PGR)(4)アンドロゲン受容体(AR;NR3C4、AR)]
权利要求:
請求項1 バイオポリマー材料および複数の抗体を含む光センサであって、前記バイオポリマー材料はPDAバイオポリマー材料である、光センサ。 請求項2 前記バイオポリマー材料はフィルムである、請求項1に記載の光センサ。 請求項3 前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項1に記載の光センサ。 請求項4 前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項1に記載の光センサ。 請求項5 前記抗体は、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12または配列番号13を含むポリペプチドおよびリン結合部分に特異的に結合し、前記リン結合部分は、前記ポリペプチドの内部セリン残基の酸素原子に結合している、請求項4に記載の光センサ。 請求項6 前記リン結合部分は、表1または表2の有機リン酸化合物から誘導される、請求項5に記載の光センサ。 請求項7 前記リン結合部分は、1a、1bまたは2の前記構造を有する有機リン酸化合物または有機リン酸系化合物から誘導される、請求項5に記載の光センサ。 請求項8 前記抗体は、以下の構造あるいはその塩[式中、Xは、−OH、場合により置換されるアルキルまたは場合により置換されるアルコキシである;Yは、場合により置換されるアルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは、独立して−Hまたは場合により置換されるアルキルである]を有する抗原に特異的に結合する、請求項5に記載の光センサ。 請求項9 Xは、−OH、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり、そしてYは、C1−6アルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは、独立して−HまたはC1−6アルキルである、請求項8に記載の光センサ。 請求項10 配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12または配列番号13を含むポリペプチド、および前記ポリペプチドの内部セリン残基の酸素原子に結合しているリン結合部分に特異的に結合するモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメントであって、前記リン結合部分は、前記ポリペプチドの内部セリン残基の酸素原子に結合している、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項11 前記リン結合部分は、表1または表2の有機リン酸化合物から誘導される、請求項10に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項12 前記リン結合部分は、1a、1bまたは2の前記構造を有する有機リン酸化合物または有機リン酸系化合物から誘導される、請求項10に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項13 以下の構造あるいはその塩[式中、RPRは独立してもしくは共に−Hまたは保護基であり、Aは−NH−、−S−、または−O−であり;WはOまたはSであり;Xは−OH、場合により置換されるアルキルまたは場合により置換されるアルコキシであり;Yは場合により置換されるアルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは独立して−Hまたは場合により置換されるアルキルである]を有する抗原に特異的に結合する、請求項10に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項14 Aは−O−であり、WはOであり、Xは−OHであり、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり、そしてYはC1−6アルコキシまたはC1−6アルキルである、請求項13に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項15 以下の構造あるいはその塩[式中、RPRは独立してもしくは共に−Hまたは保護基であり、WはOまたはSであり、Xは−OH、場合により置換されるアルキルまたは場合により置換されるアルコキシであり;Yは場合により置換されるアルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは独立して−Hまたは場合により置換されるアルキルである]を有する抗原に特異的に結合する、請求項10に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項16 WはOであり;Xは、−OH、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり、そしてYは、C1−6アルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは、独立して−HまたはC1−6アルキルである、請求項15に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項17 以下の構造あるいはその塩[式中、RPRは独立してもしくは共に−Hまたは保護基であり;Yは−OEt、−O−i−Pr、−OCH(Me)(t−Bu)またはNMe2である]を有する抗原に特異的に結合する、請求項10に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体またはそのフラグメント。 請求項18 配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12または配列番号13を含むポリペプチド、および前記ポリペプチドの内部セリン残基の酸素原子に結合しているリン結合部分であって、前記リン結合部分は、前記ポリペプチドの内部セリン残基の酸素原子に結合している、ポリペプチドおよびリン結合部分。 請求項19 前記リン結合部分は、表1または表2の有機リン酸化合物から誘導される、請求項18に記載のポリペプチド。 請求項20 前記リン結合部分は、1a、1bまたは2の前記構造を有する有機リン酸化合物または有機リン酸系化合物から誘導される、請求項18に記載のポリペプチド。 請求項21 以下の構造あるいはその塩[式中、RPRは独立してもしくは共に−Hまたは保護基であり、Aは−NH−、−S−、−O−、または−CH2−であり;WはOまたはSであり;Xは−OH、場合により置換されるアルキルまたは場合により置換されるアルコキシであり;Yは場合により置換されるアルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは独立して−Hまたは場合により置換されるアルキルである]を有する、請求項18に記載のポリペプチド。 請求項22 Aは−O−または−CH2−であり;WはOであり;Xは−OH、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり;YはC1−6アルコキシまたは−N(RPR)2であり、RPRは、独立して−HまたはC1−6アルキルである、請求項21に記載のポリペプチド。 請求項23 バイオポリマー支持体と、非共有結合によって前記支持体に固定化された請求項1〜9のいずれか一項に記載の光センサとを含む、光センサモジュール。 請求項24 請求項1〜9のいずれか一項に記載の同じまたは異なる光センサと、同じまたは異なるバイオポリマー支持体とを含む光センサモジュールの機械的アドレス指定可能なアレイであって、前記光センサモジュールは、非共有結合によってそれらのバイオポリマー支持体に固定化される、機械的アドレス指定可能なアレイ。 請求項25 前記バイオポリマー支持体は、単一のマイクロタイタープレートの壁によって形成される、請求項14に記載の機械的アドレス指定可能なアレイ。
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